ZEH

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ZEH

ZEH(ゼッチ)は「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウスNet Zero Energy House」の略称で、経済産業省資源エネルギー庁のHPでは次のように定義していいます。

外皮の断熱性能等を大幅に向上させるとともに、高効率な設備システムの導入により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギーを実現した上で、再生可能エネルギーを導入することにより、年間の一次エネルギー消費量の収支がゼロとすることを目指した住宅
http://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/zeh/ より)

簡単に言えば、夏は涼しく冬は暖かいエネルギーを極力必要としない構造の家で、エネルギーを効率よく使うとともに、自分の家で使うエネルギーは太陽光などで創り・蓄えて使う住宅、つまり、「断熱」「省エネ」「創エネ」「蓄エネ」がそろった住宅がZEHといったところでしょうか。エネルギー庁から平成27年12月に出された「ZEHロードマップ検討委員会とりまとめ」では、ZEHのイメージが下図のように示されています。

zeh_001_Rhttp://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/zeh/ より)

ZEHの目標

2014年に出された「エネルギー基本計画」では、ZEHの目標を次のように定めています。

・・・住宅については、2020年までに標準的な新築住宅で、2030年までに新築住宅の平均でZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の実現を目指す。
(資源エネルギー庁 「エネルギー基本計画 平成26年4月」34ページhttp://www.enecho.meti.go.jp/category/others/basic_plan/pdf/140411.pdf より)

2016年5月に閣議決定された「地球温暖化対策計画」ではZEHについて次のように目標を示しています。

より高い性能の住宅の建築を促進するため、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)、ライフサイクルカーボンマイナス住宅(LCCM)、低炭素認定住宅などの省エネルギー・省CO2のモデル的な住宅への支援を行う。これにより、2020年までにハウスメーカー等が新築する注文戸建住宅の半数以上をZEHにすることを目指す
(地球温暖化対策計画 環境省 29ページ http://www.env.go.jp/press/files/jp/102816.pdf より)

また、2017年6月に閣議決定された「未来投資戦略2017~Society5.0の実現に向けた改革~」では次のように述べています。

民生部門の省エネを推進するため、2020 年までに、規制の必要性や程 度、バランス等を十分に勘案しながら、新築住宅・建築物について段 階的に省エネルギー基準への適合を義務化し、2030 年までに新築住 宅・建築物について平均で ZEH・ZEB 相当となることを目指す。
(「未来投資戦略2017~Society5.0の実現に向けた改革~」66ページhttp://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/pdf/miraitousi2017_t.pdf より)

• 2020年の新築住宅の省エネ基準適合率を100%とし、ハウスメーカー等の新築注文戸建住宅の過半数をネット・ゼロ・エネルギー・ハウス化する
• 2020年の新築ビルの省エネ基準適合率を100%とし、新築公共建築物等でネットゼロエネルギービルの実現を目指す
(「未来投資戦略2017~Society5.0の実現に向けた改革~」中短期工程表33ページhttp://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/pdf/miraitousi2017_t.pdf より)

補助金制度

政府の住宅づくりへの補助金制度としては、従来は「創エネ」としては太陽光発電に関する補助金、「省エネ」としてはHEMSに関する補助金、「蓄エネ」としては蓄電池に関する補助金と機器に対する助成が主でした。

例えばHEMSに関しては、HEMSの導入に際し、設置する機器費用の一部(HEMS機器購入費用の1/3、上限7万円、工事費や材料費及び周辺機器は対象外)を補助するという「住宅・ビルの革新的省エネ技術導入促進事業費補助金(HEMS機器導入支援事業)」という国の補助金事業がありました。この事業は当初は補助金が10万円でした。その後7万円になり、次に1/3で上限7万円となって、徐々に補助金が減額され、平成26年9月30日をもって終了しました。

HEMSの国の補助金制度はなくなっていますが、地方自治体では独自に行っているところもあるようです。例えば。東京都北区では「新エネルギ及び省エネルギー機器導入助成」の中で、HEMSの導入に対して経費の20~24%(限度額2万円から2.4万円)の助成があります。武蔵野市では、新たにHEMSを設置した場合に3万円(本体価格の1/2相当)を助成する制度があります。

現在、国の補助金は個々の機器の導入に対するものではなく、住宅と設備のトータル評価に対する助成制度「ゼロ・エネルギー化推進事業補助金」となっています。この補助金制度は、平成24年から経済産業省が行っており、当初は125万円を支給していましたが、現在は75万円と減額されています。

この補助金を受けるには例えば次のような要件を満たす必要があります。

① ZEHロードマップにおける「ZEHの定義」を満たしていること。
(例)設計一次エネルギー消費量が、基準一次エネルギー消費量から20%以上削減されていること
(例)太陽光発電システム等の再生可能エネルギー・システムを導入すること
② ZEHビルダーが設計、建築または販売を行う住宅であること。
③ 導入する設備が本事業の要件を満たすものであること。
④ 要件を満たすエネルギー計測装置を導入すること
⑧ 導入する設備は原則として全て新たに導入すること。

など、細かく見れば10件ほどの要件を満たす必要があります。

HEMSに限った補助金制度はすでに廃止されていると述べましたが、上記の要件の中に「エネルギー計測装置を導入すること」とありますが、これがHEMSに該当するものと思います。

エネルギー計測装置の要件

SII(環境共創イニシアチブ)の「平成29年度 ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)支援事業 一般公募要領」によれば、計測機器の要件は①「ECHONET Lite」規格を標準インターフェイスとして搭載していること、②エネルギー計測装置は、1台で住宅一棟の全エネルギーを計測できるよう設置することとなっています。

電力使用量の計測・取得について詳しく見てみると、下図に示されているようにグレードAでは必須要件とはなっていません。しかし、グレードBの加点要件には入っています。この「グレードB加点要件」というのは、平成28年度から追加されたもので、この要件をクリアすればZEH審査においてポイントが加算されて審査が通りやすくなるというものです。

グレードBにおける照明設備の電力使用量の計測は「住宅に設置した照明設備の電力使用量の合計をコンセント等と明確に分けて計測できること。(足元灯、住宅設備に付随する照明を除く)」となっています。一般の家庭ではコンセントと照明を分けて配線することはあまりないように思います。しかしグレードBではコンセントと分けて計測しなければなりませんので、配線もコンセントと分ける必要があります。

また、暖冷房設備の電力使用量については、その設備を設置した場合において計測が必須となり、グレードAでは、「主たる居室に設置する暖冷房設備の電力使用量を計測できること」となっていますので、1部屋のエアコンの電力量さえ見える化すればよいことになります。しかし、グレードBでは「住宅に設置した暖冷房設備の電力使用量の合計を計測できること」となっています。従ってグレードBでは家中のエアコンがそれぞれ見える化される必要が出てきます。

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●は必須項目 〇は機器設置の場合は必須 ★はグレードBにおいて申請の場合は必須
https://sii.or.jp/zeh29/file/H29ZEH_kouboyouryou.pdf より)

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