The Internet Of Sound

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The Internet Of Sound

2015年7月の「TechCrunch」に「The Internet Of Sound 」という記事が載っていました。日本語なら「音のインターネット」となりますが、あまり聞きなれない言葉です。デバイス間で音のやり取りをすることで情報を交換するネットワークということのようです。(http://techcrunch.com/2015/07/26/the-internet-of-sound/)

音を情報伝達の手段に使うことは人も動物も大昔からやってきたことです。鳥は鳴き声で意思疎通を図っているのかもしれませんし、人間にしてもかつては太鼓や鐘などで時間を知らせたり、集合の合図にしたりしてきました。音はアナログ情報の伝達手段として最も身近で歴史のあるものです。

ですが、情報量や伝達速度の点で電波にはかないません。そうした音がどうしたわけか、このデジタルの時代に情報伝達の手段とし、改めて見直されているようなのです。私たちの身の回りには、スピーカーが搭載された機械(スマホ、テレビ、音声案内・・・)が数多くあります。こうしたものを使って情報ネットワーク(speakernet)を形成することが考えられています。

Google tone

2015年5月にリリースされたGoogle Chromeの拡張機能である「Google tone」は、音のインターネットの試みの一つかもしれません。

Google toneは、パソコンに付いているスピーカーとマイクを利用して、閲覧中のウェブサイトのURLを共有するというものです。Google ToneはGoogleアカウントにログインし、通信する相手もGoogle Toneをインストールしている状態で機能します。

URLを音へ変換する処理には「DTMF」をベースにした技術を使っているそうです。「DTMF」とは、「Dual Tone Multi-Frequency」の略で、プッシュ方式の電話機などで、ボタンを押すたびに発信される音です。

実際の操作は、送信側にも受信側にもGoogle Toneをインストールし、Webページを開いた状態でGoogle Toneのボタンをクリックするだけです。ボタンをクリックすると、いくつかの音が鳴り、その音を拾ったパソコンは、通知をポップアップで表示します。騒音が多いとうまく受信できないようです。

音でデータ通信するアプリ

Chrip(チャープ)は新興企業アニマル・システムズが開発したアプリで、「音(デジタルバードソング)」を使ってテキストや画像、ウェブサイトのリンクといったデータをスマートフォン間で転送できるようにするものです。使い方は、例えば、スマートフォンで写真を撮影したとすると、その写真を選択し、画面に表示されている黄色いボタンを押すと、小鳥のさえずりのような音を出し、送信先に数秒で写真が転送されます。

チャープは、音にデータを乗せて転送するわけではなく、データ自体は、アニマル・システムズのクラウド・システムにアップロードされ、データ・コードが音に変換され、受信側スマートフォンのアプリケーションが音を受け取って再変換する仕組みになっています。ですので、オフラインでは音を受け取れますが、データは取り込むことはできません。ですので、後はオンライン上でデータを取り込むということになります。

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(http://www.chirp.io/ より)

同じように音でデータ通信をするアプリには「MOMONGA SOUND」があります。人間の耳ではほとんど聞き取れないとされる高周波音を使用してデータ通信を行うことができます。受信した音データとコンテンツを関連付けることで、音にあわせたコンテンツ表示が可能となります。

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(http://www.it-momonga.com/v3/sound/index.html より)

ニッポン放送が設立した「(株)トーンコネクト」のスマートフォンアプリ「Toneconnect」も「DTMF」を使って、送り手側のスマートフォンで音を鳴らし、受け手側のスマートフォンで聞き取ること近接通信するアプリです。

サウンドビット

サウンドビットはKDDIが研究開発を進めている音声を利用したデータ通信技術です。通信距離は最大7m程度、通信速度は15bpsで、短縮URLやID等の小さなサイズのデータなら1秒から数秒で送信できるとのことです。2014年8月には、名古屋テレビと協同で、テレビからの音波を介して直接スマートフォンへクーポンを配信し、店舗でNFCタグやiBeacon機器にかざすだけでクーポンの特典が受け取れるという実験を試みています。

音を使うことのメリットとしては、スピーカーとマイクさえあれば利用可能なこと、周波数の割り当てや免許取得の必要性がないこと、テレビやラジオで送信すれば多くの人に同じデータを送信することもできること、送信する範囲を制御しやすいことなどを挙げています。

応用面では、スマートフォン同士ペアリング、テレビ・ラジオでのURLやクーポン配信、イベント会場での情報配信、災害情報の配信、自動車等のスマートキーなど、ほかにも幅広い活用が考えられているようです。

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(KDDIナウhttp://time-space.kddi.com/interview/technology/20140808/index.html より)

 

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