インセクトデバイス

insect_001_r

インセクトデバイス

Insectは昆虫ですが、ImPACTの研究開発プログラムの「進化を超える極微量物質の超迅速多項目センシングシステム」では、InSECT(Incredibly Smart, Efficient and Compact devices by insect Technology)の略で、insect Technologyとあるように昆虫に引っ掛けた名前としています。インセクトテクノロジーというのは、昆虫をはじめとした生物のもつ機能を解明して、そのしくみを人間の役に立てようというテクノロジーですが、インセクトデバイスは昆虫のセンシングシステムを機械的に実現することを指しています。
昆虫は、シンプルでありながら従来の化学では実現できないほど高性能で研ぎ澄まされたセンシングシステムを持っています。わずか数ミリの触覚に組み込まれたセンシングシステムで、微小物質を補足し、識別し、検出するという処理を行っています。こうした昆虫の持つセンシングシステムを機械的に実現しようというわけです。

超迅速多項目センシングシステム

超迅速多項目センシングシステムは、細菌、ウイルス、有害低分子、PM2.5など、有害で危険な物質を昆虫などの優れた生物能力に学び、超微細エレクトロニクス技術によってそれを超えるような超小型化・集積化したセンシングデバイスを構築し、スマホ・家電などの身近なデバイスへ落とし込むことを目指しています。
ここでは、捕捉、識別、検出の3つの触覚の機能を異なる基盤でシステムとして再現します。捕捉システムでは、化学反応等により有害物質を補足します。識別・検出システムではサイズ・形状・数などを物理的に識別し検出します。そして、超高次元パターン認識という手法で処理し、微小物質を特定するそうです。

insect_003_r(ImPACT vol.5 mar.2016 http://www.jst.go.jp/impact/download/data/ImPACT_Newsletter_Vol5.pdf より)

具体的には、次のような特徴を満たす半導体チップを2018年までに開発することを目指しているそうです。

(1)スマートフォンやウエアラブル端末に内蔵できるほど小型
(2)測定時間は5分以内
(3)測定感度は1分子(粒子)
(4)チップ価格は50~100円
(5)多項目を同時計測可能
(6)定性・定量計測が同時に可能

そして将来的には、エアコン、自動車への搭載、空港の検疫、航空機内や街中でのセンシングなど多方面での活用が想定され、高い国際競争力を有する産業を創り出し、インフラも含めて100兆円規模の次世代産業に育てるという大きな目標があります。

insect_002_r(⾰新的研究開発推進プログラム(ImPACT) 「進化を超える極微量物質の超迅速多項⽬ センシングシステム」プログラム・マネージャー 宮⽥令⼦ http://www.jst.go.jp/impact/program/data/purezen09.pdf より)

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です