PbD とDirect teaching

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PbD

PbD はProgramming by Demonstrationの略で、コンピュータコマンドを介してプログラミングするのではなく、コンピュータやロボットに人間が具体的な新しい動作をやって見せて、コンピュータやロボットがそれを基にプログラムを作るというものです。
具体的には、コンピュータのプログラミングでは、ディスプレイ上のオブジェクトをマウスなどで操作し、その結果を記録して同じ操作を実行させることになります。ロボットの場合は、動作プログラムを人間が直接に記述するのではなく、作業時の人間の連続動をロボットを動かして動作プログラムを生成することになります。

同じようなエンドユーザプログラミングのための一技法としてprogramming by example(PbE)があります。ユーザが例示操作を行い、例示操作の意味を一般化し、プログラムに変換するというものです。例示プログラミングとも言われます。両者を区別せずに使うことも多いようですが、PbEはソフトウェア開発、PbDはロボット研究で使われることが多いようです。

Direct teaching

ダイレクトティーチングは、ロボットの教示方法の一つで、作業者がロボットを直接動かし、動作をロボットに教えるという方法です。

ロボットの作業プログラムの作成には大きく① オフライン・プログラミング(別置のコンピュータで作業プログラムを作成し、ロボット制御装置にインプットする方法)、② ティーチング・プレイバック(ティーチング・ペンダントを使ってロボットを手動運転して作業プログラムを自動的に作成する方法)、③ダイレクトティーチング(直接教示)(人間がロボットの先端を手で導いてその動作経路をコントローラに記憶させる方法)があります。

ダイレクト ティーチングを最も早く採用したのはノルウェーのトラルファ社と言われています。神戸製鋼所が1973年にノルウエーのトラルファ社が開発した塗装用ロボットを30台ノックダウン生産しています。塗装作業を人間がロボットの手をとり直接動作させたものを反復するというものでした。

次に、ダイレクトティーチング機能付きのロボットをいくつか紹介します。

Baxter

Rethink Robotics社の双腕ロボットBaxterは、各腕7軸の双腕型で、顔を模したディスプレーを搭載するユニークな外見で、人との共存作業を考慮してアームが柔軟材で覆われており、ロボットのアームを人が握って動作を教示するダイレクトティーチング方式が採用されています。販売価格が200 万円程度と導入費用が安いのも特徴です。

Sawyer

Rethink Robotics社のSawyer(ソーヤー)はBaxterよりもっと細かい作業をこなします。1本アームですが人間の肩から下に相当する7関節自由可動式です。Baxterと同じように、作業内容を教えるときは、腕と手首などを持って動かすとプログラムとしてSawyerは覚えます。現場での急な変更にも対応できます。

UR

デンマークのユニバーサルロボット社が手がける「UR」シリーズは、単腕6軸型で円筒状のアームや関節部などからなります。狭いスペースでも設置可能で、規格EN ISO 10218-1:2006の5.10.5を取得しているため、安全柵を設置することなく利用でき、150ニュートンの負荷が加えられたりした場合は自動的に動作が停止します。

ちなみに、ユニバーサルロボット社はデンマークの会社です。2015年に同社はテラダインに買収されているようです。

MOTOMAN

安川電機の産業用ロボットMOTOMAN(モートマン)の新たなラインアップとして2017年6月8日にMOTOMAN-HC10の販売が開始されました。MOTOMAN-HC10は、プログラミングペンダントを使用した従来のティーチング方法に加えて、ロボットアームを直接手 で掴んで自由に操作し任意の動作を教示できる「ダイレクトティーチング機能」を備えています。

duAro

川崎重工のduAro(デュアロ)は、2015年6月に発売された双腕スカラロボットです。ヒト一人分のスペースに設置でき、衝突検知機能を搭載し、安全柵なしでも人間と一緒に作業することができます。価格も280万円となっています。ティーチングの方法は、作業者がロボットのアームを実際に動かして教示するダイレクトティーチングのほか、タブレット端末などによる教示もできます。

FRANKA EMIKA

FRANKA EMIKA(フランク エミカ)は、ドイツのスタートアップ企業・KBee社の7つのシャフトによって自由自在に動くアーム型のロボットです。手でロボットを動かしながらの一連の動作ティーチングのほか、スマホのアプリを操作するように「物を取り上げる」「物を下へ置く」「ボタンを押す」「ボタンをつまむ」「ボタンを回す」などと選択するだけ。各自のスマートフォンやタブレット、パソコンで設定ができます。工場などの製造過程だけでなく、家庭での使用も想定しています。価格も1万ユーロ、約120万円程度となっています。

YuMi

スイスのABBの双腕ロボットYuMi(ユーミィ)は、ダイレクトティーチングの他に、タブレット端末を利用して直感的なティーチングもできます。簡易にプログラミングできるソフトウエア「RobotStudio(ロボットスタジオ)」という独自ソフトもあり、PC上でロボットの動作を3次元でシミュレーションでき、作成したプログラムをロボットに再現させることもできます。

LBR iiwa

LBR iiwaはドイツのKUKA Roboterの協働型の7軸多関節ロボットです。7軸すべてにトルクセンサーを搭載しており、力を制御しながら様々な作業が行え、部品が正確に配置されていない場合でも、その位置を特定して自ら調整するといったことが可能とのことです。ダイレクトティーチングに対応しているほか、JAVAにも対応しています。

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