宇宙ロボットValkyrie(ヴァルキリー)

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Valkyrie

火星を目指すロボットをNASAとMITが開発するというニュースがありました。ロボットの名前はValkyrie(ヴァルキリー)といい、身長183cm、体重132kgの人間型ロボットです。

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(http://valkyrie.inf.ed.ac.uk/ より)

Valkyrieはもともと、国防高等研究計画局(DARPA)主催のロボット競技大会「DARPA Robotics Challenge」用に、災害救助など危険な場所での複雑な作業を行なえる地上ロボットとしてNASAが2013年12月にすでに開発していたもので、今回新規に開発したというわけではないようです。無重力状態の宇宙空間では歩くということはありませんし、モノが落下するということもありません。ですので、それまでNASAが開発していた宇宙ロボットは地上の重力での歩行を想定していないものでした。ですが、Valkyrieは将来の有人火星探査を見据えて開発が行われたようです。

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Robonaut 2(http://www.space.com/33-robonaut-2-robot-butler-for-astronauts.html より)

今回、NASAが開発したValkyrieをマサチューセッツ工科大学とノースイースタン大学に提供し、大学ではNASAから資金提供や技術支援を受けつつ、今後2年かけてロボットが宇宙でのミッションにおいて「人間を助けたり、あるいは人間の代わりを務める」ことができるようロボットの能力を向上させるためのアルゴリズムを開発する予定とのことです。

有人火星探査においては、人間が到着する前にミッションの作業を実行することにより、厳しい状況をより耐えうるものに改善したり、「人間支援ロボット」として乗組員とともに働くということが想定されているようです。

Valkyrieは、手、足、頭、胴体などが自由に稼動し、全部で44の自由度を持ちます。腕は7自由度、脚は6自由度を持ち、人間のように動作することが可能な構造となっています。故障を考慮し、腕や脚など主要なパーツは簡単に交換ができ、腕と脚は、左右のどちらにも取り付けることができます。背中にはバッテリを搭載(現在はバックパックのバッテリーによって約1時間稼働)し、各種センサーを搭載しており、頭部、腹部、前腕、膝、爪先にカメラを、腹部にはソナーも内蔵しています。3Dマップを構築するための光学カメラセンサーも搭載されています。

宇宙ロボットの分類

JAXAによれば宇宙ロボットは次のように分類されます。

(1)軌道上ロボット

(用途)大型衛星の操作(放出、捕獲)、宇宙ステーションの組立保守

(実用化例)スペースシャトル搭載マニピュレータ、宇宙ステーション用マニピュレータ、衛星搭載ロボットアーム(ETS-VII、Orbital Express)

(技術的特徴)宇宙環境(真空、熱、放射線等)への耐性、ペイロードの確実な把持操作(誤放出の回避等)

(2)月惑星探査ロボット

(用途) 月、火星、小惑星等の探査

(実用化例)無人月面探査車(旧ソ連のルノフォート)、火星探査ローバ(米国のソジャーナ、スピリッツ、オポチュニティ)

(技術的特徴)砂(レゴリス)に覆われた未踏の地を踏破する機能、夜間を生き延びる機能

(3)宇宙飛行士支援・代替ロボット

(用途)宇宙飛行士の作業を支援して、あるいは宇宙飛行士に代わって、宇宙ステーションでの実験や、点検保守等を行う。将来的には、太陽発電衛星等の大型衛星の軌道上組立保守や、故障した衛星の捕獲修理等。また、月面探査拠点・基地の建設保守を行うロボットの実現も期待される。

(実用化例)まだ、研究開発段階であり、今後の実用化が期待される。

(技術的特徴)宇宙飛行士と同様に宇宙空間を移動し、宇宙飛行士並みに作業を行う能力が必要

(宇宙航空研究開発機構(JAXA) http://robotics.jaxa.jp/rbt/2_types.html より)

中国の宇宙ロボット

2015年11月、上海市で中国国際工業博覧会が開催されましたが、そこで中国航天科技集団公司上海航天技術研究院が開発したロボット宇宙飛行士「小天」が展示されました。「シャオシン(Xiaotian)」と呼ばれるロボットで英語では「リトル・スカイ(Little Sky)」です。

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(http://www.dailymail.co.uk/sciencetech/article-3322801/Will-humanoid-Mars-Nasa-gives-superhero-robots-universities-train-deep-space-missions.html より)

ロシアの宇宙ロボット

2013年に開発された宇宙飛行士ロボットで、SAR-401と言います。遠隔操作によって動かすロボットで、操縦者がデバイスを体に装着してロボットに行わせたい動作を行うというものです。

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(http://www.vesti.bg/galerii/foto/sar-401-ruskiiat-kosmicheski-robot-186/9302926 より)

 

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