知能化

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知能化

ロボットの知能化、車の知能化、機械の知能化、センサの知能化、空間知能化、知能化製造など、最近「知能化(Intelligent)」という言葉がよく登場します。

例えば、2016年にHondaが、「HondaイノベーションラボTokyo」を開設しましたが、ニュースリリースの中でその施設を「知能化技術研究開発を行う新拠点」と述べています。また、2017年9月のオムロンのニュースリリースでは、ファクトリーオートメーション用制御機器発売の中で、コンセプト“i-Automation!という戦略を「integrated(制御進化)」、「intelligent(知能化)」、「interactive(人と機械の新しい協 調)」と説明しています。日産は、新型リーフをクルマの「日産インテリジェント・モビリティ」と表現し、電動化、知能化のリーダーシップを支えるビジョンであるとしています。トヨタも、クルマの「知能化」という意味で、「TOYOTA Concept-愛i」というコンセプトカーを昨年発表しています。

知能化とは?

国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「NEDOロボット白書2014」(2014年3月)では、ロボットを「センサー、知能・制御系、駆動系の3つの要素技術を有する、知能化した機械システム」と定義していますが、「知能化」とは何かということについては触れていないようです。ただ、2010年に経済産業省から出された技術戦略マップのロボット分野には次のように書かれています。

・・・ロボットの環境・状況認識能力や自律的な判断能力及び作業の遂行能力を向上させ、生活空間等の状況が変わりやすい環境下においてもロボットが確実性をもって稼動する技術(=知能化技術)も・・・
http://www.meti.go.jp/policy/economy/gijutsu_kakushin/kenkyu_kaihatu/str2010/a3_1.pdf より)

少々古い資料ですが、2008年の慶応義塾大学のCOE プロジェクト「知能化から生命化へのシステムデザイン」では、知能化について次のように述べてあります。

知能化とは,機械やロボットに既知の知能的アルゴリズムを埋め込んで高度な設計・制御や情報処理を行うことを目指したものであった。・・・
http://www.mita.sd.keio.ac.jp/publications/data/g200801.pdf より)

これらはロボットの知能化に触れたものですが、機械の知能化については、「熟練工の仕事をコンピュータが代わって行うこと」という説明がありますし、生産現場における知能化については、「状況に応じて自律的に動き、生産性や品質の向上、マス・カスタマイゼーション可能なスマート工場」といった説明があります。

ところで、世界大百科事典 第2版では、「知能」を3種類に大別し、一つは「適応力」、二つ目は「抽象的思考力,推理力,洞察力などの高等な知的能力」、三つ目は「知識や技能を経験によって獲得することを可能にする学習能力」としています。「化」は「ばける」という意味の接尾辞ですので、知能化は「柔軟な適応力」や「知的能力」「学習能力」をロボットや車や家電などのモノに持たせることというとらえ方もできるかもしれません。前述の2010年の技術マップに示されているロボットの知能化はこの3つの知能を包含した捉え方のように思います。

IGDA日本ゲームAI専門部会代表の三宅陽一郎氏は、産業革命からの技術の動向を、産業革命、情報革命、ネット革命ときて、現在は「知能革命」の時代であるとしています。そして、下図のように社会のいろいろなところで知的機能が実装、つまり「知能化」されてきていると述べておられます。

例えば、工場の知能化はオートスケジューリング、配送の知能化は自動分配・自動配送、車の知能化は 自動走行、家電の知能化はコミュニケーション家電などです。この例でいくと、既にあるものを賢くすることが知能化ともいえそうですが、何が賢さ、賢く見えれば知能があるのかとということまで考えるとまた難しい話になりそうです。

Intelligence_001_R(人工知能で作る楽しい未来2015.2.21 https://www.slideshare.net/JPRomotive/ss-46149521 より)

富士通テン技報Vol.17 №1「カーナビゲーションシステムの知能化」では、機械の知能化のポイントとして「ユーザの状況を把握すること」「ユーザの作業を妨げないこと」「何度も同じことしない、またさせないこと」「コンピュータができることをユーザにさせないこと」「その場に応じて対応を変える機能を有すること」などを挙げています。その上で、知能化によって機械がお節介にならないように自動化レベルの調整技術が必要としています。
https://www.fujitsu-ten.co.jp/gihou/jp_pdf/33/33in.pdf 参照)

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