AirFuel Alliance

airfuel_003_R

AirFuel Alliance

AirFuel Allianceは、無線給電技術推進団体のAlliance For Wireless Power(A4WP)とPower Matters Alliance(PMA)が合併して新たにできた新団体の名称で、2015年11月3日(米国時間)に発表されました。

A4WPおよびPMAの合併は、6月のCOMPUTEX TAIPEIにてすでに発表されており、今回は両団体の完全な統合完了と、統一された団体名、および技術のブランド名としてのAirFuel Allianceの公表という意味合いがあるようです。発表によれば、AirFuel Allianceの加盟企業数は195社とのことです。

airfuel_001_R

(http://www.airfuel.org/ より)

ワイヤレス給電技術

ワイヤレス給電には、電磁誘導(MI:Magnetic Induction)方式と磁気共鳴(MR:Magnetic Resonance)方式の2つの方式が標準化を進めています。電磁誘導(MI)方式は磁気結合が強く、大きな伝送電力が得られ、設計も容易で、高い効率が得られるとされています。一方の磁気共鳴(MR)方式は、空間自由度が高く、1つのトランスミッタ・パッドで複数の受電機器に対応でき、近くにある金属への蓄熱量が少ないという利点があるそうです。

電磁誘導(MI)方式には、WPC(Wireless Power Consortium)が策定した「Qi」という規格と、PMA(Power Matters Alliance)が策定した規格(PMA)があります。磁気共鳴(MR)方式では、A4WP(Alliance for Wireless Power)が策定した規格(A4WP)が主流となっています。

A4WP

A4WPは、クアルコムが開発した「WiPower」をベースにした磁界共鳴方式のワイヤレス給電技術の標準化と普及拡大を狙った業界団体で、一般ユーザー向けに「rezence」というブランドを立ち上げています。A4WPの提唱する磁界共鳴方式ワイヤレス給電技術は、1つの送電ポイントから複数の端末を同時充電できる特長があります。主な企業では、サムスン、クアルコム、サンディスク、ハイアールなどが加盟しています。

PMA

大元の母体はイスラエルのベンチャー企業で、2012年にP&Gと、ワイヤレス給電機器のPowermat Technologiesによって、「Power Matters Alliance(PMA)」がIEEE標準化部会(IEEE-SA)の内部組織として設立されました。

airfuel_004

(日経新聞:http://www.nikkei.com/news/print-article/?R_FLG=0&bf=0&ng=DGXNASFK2902O_Z20C11A8000000 より)

AirFuel Allianceでは、電磁誘導型(MI型)、磁気共鳴型(MR型)ともに対応するマルチモードシステムをサポートするそうです。2015年10月には、電磁誘導方式と磁界共鳴方式のワイヤレス給電技術の互換性を検証するイベント(プラグフェスト)を行って、14社の40種類以上のレシーバおよびトランスミッタについての試験を行っています。さらに発表では、将来的にはRF、超音波およびレーザを含む非磁性の技術に対応していくとして、新しい給電技術の開発も進めていくようです。なお、統合によってこれまで使われてきた「Rezence」や「PMA」といった名称は廃止され「AirFuel」に統合されます。

ワイヤレス充電規格として現在もっとも普及しているのは「Qi」で、この統合によって勢力図がかわっていくかもしれませんが、今後の行方を見極めるためか、「Qi」と「AirFuel」の両方の規格を支持する立場をとっている企業もあります。Broadcomm、サムスン、Qualcommなどです。

AirFuel Alliance はその使命を「消費者のための最高のワイヤレス充電体験を提供するグローバル市場に相互運用可能な製品の多様な基盤をもたらすこと」と述べており、ワイヤレス給電の普及拡大にAirFuel Allianceがどのように影響を与えていくのか注目されます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です