JPEGにコピープロテクト?

jpg_001_R

JPEGにDRM

画像フォーマットのJPEGにDRM(※1)が導入されてコピーが制限(コピープロテクト)されるかもしれないという話があるようです。報道では、JPEG委員会(Joint Photographic Experts Group)に提出された議案の内容は、JPEGフォーマットにDRMを実装し、著作権者などのメタデータを暗号化して埋め込む他、画像の閲覧やコピーの禁止まで含めた仕様とのことです。

このことに関して「ブログやニュースサイトの運営、研究が難しくなる」「インターネット・ミーム(Internet meme)(※2)の死滅に繋がる」と危機感を表す報道がある一方、Electronic Frontier Foundation, EFF(電子フロンティア財団)(※3)は、JPEGファイルに厳しい制限を置くことに対して、そうした動きは創造性を抑圧し、新しい仕事で写真を使用することからアーティストを妨げると警告し、中間的なアプローチを提案しているのですぐにコピープロテクト導入が実現することはないだろうという報道もあります。

JPEG形式は、インターネット上で最も広く使用されている画像フォーマットで、一日に数十億画像生産されているそうです。JPEG委員会では、こうした写真には撮影された場所の地理的位置の情報が含まれており、撮影者のプライバシーが損なわれる可能性があるとして、著作権の保護と画像内の人々のプライバシーを保護のためにコピープロテクト導入の提案をしたようです。ただ、JPEG委員会はまだJPEG形式を変更する具体的な計画を持っていないようです。本当にJPEGがコピーできなくなるのか今後の動きに注目したいものです。

(※1)DRMは Digital Rights Managementの頭文字をとったもので、日本語では「デジタル著作権管理」とされています。デジタルデータとして表現されるコンテンツの著作権を保護し、利用に制限をかける技術の総称で、複製の制限技術や画像ファイルの電子透かし、テレビ放送のダビング10なども含まれます。実装形態もメモリカードに内蔵されたり、プレーヤーソフトやファイルの送受信・転送ソフトに組み込まれたり様々です。音楽配信サービスの多くで提供されている音楽コンテンツは、DRMフリー、つまりDRM技術をかけない配信が多いようです。

(※2)インターネットを通じて人から人へと、通常は模倣として拡がっていく行動・コンセプト・メディアのこととWikipediaには書かれています。ネット上で流行っている面白ネタととらえてもいいかもしれません。情報が拡散されるスピードは速く、また、拡散する中で意味合いが変化することもあります。一方、インターネットミームは生まれやすい反面、下火になるのも速いようです。

(※3)1990年に設立され今年で創設25周年を迎えた非営利組織です。デジタル時代における市民権の拡大を目的に言論の自由や個人のプライバシー、イノベーションを保護するために活動しています。創設者には表計算ソフト「Lotus 1-2-3」の開発者であるMitchell Kapor氏などがいます。

jpeg_002_R

(Engadget  http://japanese.engadget.com/2015/10/16/jpeg/ より)

JPEG(Joint Photographic Experts Group)

JPEGとは、静止画像データの圧縮方式の一つで、規格を制定した標準作成委員会(Joint Photographic Experts Group)の名前がそのまま規格の名前になっています。圧縮率は1/10~1/100程度です。圧縮の際には、若干の画質劣化を許容する方式と、まったく劣化のない方式を選ぶことができます。

また、JPEGはフルカラーの1,677万色を表現できるなど自然色の多い画像(写真)などが得意ですが、アニメなどでは色と色の境目が不明確で曖昧な表現になってします。ただ、写真に適しているといっても、白黒の画像は対象としていません。

なお、JPEGとPNGやGIFと比べると、PNGは、256色の形式にも1677万色の形式にも対応しているのでアニメやコンピュータグラフィックなどにも適しています。また、JPEGと異なり、保存を繰り返しても画質は劣化することはなく、透過も可能です。ただ、フルカラーの場合はJPEGよりも画像サイズはが大きくなります。また、GIFは256色までの対応ですので色数を必要としないアニメのような画像に向いています。PNGほど細かな調整はできませんが、透過もできます。

jpeg_004

(日経PB社http://pc.nikkeibp.co.jp/article/basic/20100217/1023015/?rt=nocnt より)

BPG(Better Portable Graphics)

BPGは、Better Portable Graphicsの略でJPEGの半分のファイルサイズ以下で同じ画質を実現する画像フォーマットです。2014年にフランスのFabrice Bellard氏によってに提唱されたもので、比較的新しいものです。

JPEGは、元画像の情報量を減らすことでファイルサイズを小さく(圧縮)しています。その基本原理は、画像における人の目に感知できない高周波の部分を切り捨てるというものです。データの一部を欠損させるわけですから一旦圧縮すると元画像の品質に戻すことはできません。「非可逆圧縮」とか「不可逆圧縮」と言われています。

これに対してBPGは「不可逆圧縮」だけでなく「可逆圧縮」にも対応しています。可逆圧縮とは、圧縮前のデータと圧縮後のデータが完全に等しくなるデータ圧縮方法でロスレス圧縮とも言います。この圧縮方法だと、元の画質の戻すことができます。ちなみにGIFやTIFFも「可逆圧縮」です。

ただ、BPGは世に出てまだ浅いため、現時点では画像を作成するためのソフトウエアやBPGを表示させるためのブラウザが普及していないとのことです。

jpeg_003

(http://cameracheck.be/tag/better-portable-graphics/ より)

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です