IoTおもてなしクラウド事業

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IoTおもてなしクラウド事業

2020年の東京オリンピック・パラリンピックを見据え、IoT時代の技術進歩の成果を踏まえて訪日外国人旅行者が、入国時から滞在・宿泊、買い物、観光、出国まで、ストレスなく快適に過ごすことができるようにスマートフォン、交通系ICカードやデジタルサイネージ等と、共通クラウド基盤を活用した多様なサービス連携(個人の属性・言語等に応じた情報提供や支払手続の簡略化等)を可能にしようという総務省が中心となって進めている事業です。

omotenashi_001_r(都市サービス高度化ワーキンググループ(第6回)配付資料6-1平成28年度IoTおもてなしクラウド事業の全体像 平成28年11月10日 より)

28年度では6.5億円、29年度は10.0億円が計上されています。総務省の予定では、平成28年、29年において地域実証を行い、2020年までに「誰もが独り歩きできる環境の実現」「インバウンドの拡大」「経済の活性化・持続成長」を可能にする社会実装を目指しています。

すでに2016年10月~2017年2月までの予定でパナソニック システムネットワークス(パナソニック)、 三井住友カード、 大日本印刷が共同で関西国際空港(関西エアポート)、 なんばCITY(南海電気鉄道)、 海遊館・天保山マーケットプレース(海遊館)を実証フィールドとして実証実験を開始しています。

実証実験の内容

本実証実験は、パナソニック システムネットワークス、三井住友カード、大日本印刷の協働プロジェクトで、「光ID多言語情報サービス」「インタラクティブショッピングサービス(店舗向け)」「手のひら認証決済サービス」の3つからなります。
光ID多言語情報サービスとは、光ID送信機能を搭載したデジタルサイネージ及びLED看板を用い、訪日外国人向けに見る人の母国語(英語、中国語(簡体・繁体)、韓国語、タイ語)で情報提供を行うものです。加えて、レコメンド機能を実装し、見る人に合わせた情報表示による送客・誘客効果の検証も実施するそうです。
インタラクティブショッピングサービス(店舗向け)は、主に来店外国人との店員とのコミュニケーションをサポートするためのタブレット指差し会話支援ツールです。
手のひら認証決済サービスは、生体認証(手のひら認証)決済サービスです。

omotenashi_004_r(http://news.panasonic.com/jp/topics/146130.html より)

サービスのイメージ

総務省の「IoTおもてなしクラウド事業」での具体的なサービスは次のようなものです。

1) 災害時等緊急時において、災害情報、避難所情報、交通情報、避難経路等をデジタルサイネージとスマートフォン等を連携させて安全に誘導
2) ホテル等宿泊施設のチェックイン、パスポートのPDF化、公共競技場や美術館・博物館等の入退室管理、ユーザーの持つカードとアプリを中心とした多様なサービス提供チャンネル、使用言語やブックマークに応じた案内、カードのみでの道案内、身体属性に応じた経路案内、チケットから行先を推測しての案内、コンシェルジュのメモをタクシーで利用
3) 主要観光地やショッピングモール等におけるデジタルサイネージで利用者の属性(言葉等)に応じた情報提供、ショップ、レストラン等で多言語等表示、買い物可能等(自国語での言語表示、障がいに応じたバリアフリーマップの提供、嗜好や宗教に合ったレストランの案内・メニューの事前確認、クーポン発行、ハラル情報等が表示され安心して食事等)

omotenashi_002_r(資料6-4IoTおもてなしクラウドの社会実装について28年11月10日 より)

2016年8月26日付け朝日新聞では「・・ICカード1枚で交通機関の利用や競技場への入場、ホテルへのチェックイン、買い物などがすべてできるようにする。・・・」と述べられ、具体的なサービスのを次のように想定して書かれています。

 ・・・利用者は事前にパソコンなどで情報を登録して個人ごとの「おもてなしID番号」を受け取り、チケットやホテルを予約するときにIDを入力する。日本に入国したら「スイカ」などの電子マネーカードを買い、空港などに置かれる端末でIDをカードに記憶させ、希望の金額をカードにチャージする。
あとは駅の改札や、競技場やホテルに置く読み取り端末にカードをかざすだけ。端末にカードをかざせば、母国語で競技場への行き方や災害情報などが表示されるほか、あらかじめ登録したスマホにも同じ情報が届く・・・(2016年8月26日付け朝日新聞より)

こうした、「IoTおもてなしクラウド事業」に対して、サービスを受けるまでの手続きが煩雑であるとか、これまでの慣れたサービスで事足りるのではないか、費用対効果や個人情報の問題、道案内はGoogleマップで十分ではないか、日本でしか通用しないサービスが世界仕様のグーグルやアップルに太刀打ちできるのかといった意見があり、果たしてどれだけの訪日外国人が使うのか疑問視する関係者もいるようです。

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