IoTとWoT(Web of Things)

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あらためてIoTについて

今さら「IoT(Internet of Things)モノのインターネット」についての説明は不要かもしれませんが、WoTとの違いを理解するために改めて確認しておきます。

「IoT(Internet of Things)モノのインターネット」はその言葉通りインターネットでモノがつながることですが、Wikipediaでは「一意に識別可能な「もの」がインターネット/クラウドに接続され、情報交換することにより相互に制御する仕組みである」と定義しています。また、インターネットとは何かというと、私たちがメールやWebなどで日常的に使っているインフラ環境であり、IP(インターネット・プロトコル)で通信しあうネットワークと捉えることが出来ます。

では、モノのインターネットのモノとは何なのでしょう。インターネットはIP(インターネット・プロトコル)で通信するものであるなら、それにつながるモノは、通信し合うためのIPアドレスをもっているものと言えます。それから、センサーやモバイルフォン、組み込み機器等も該当します。これらはまさに形のあるモノですが、IPアドレスを持った機器に格納されたコンテンツ、IPアドレスを持つモノから検知可能なモノなどもモノに含まれます。

WoTとは何?

WoTはWeb of Thingsの頭文字をとったもので、日本語では「モノのWeb」となります。

では、WoTとは何なのでしょうか?人によって多少表現は違いますが、例えば「WoTはIoT アプリケーションの作成を簡単にするアプリ ケーションレイヤを提供する」と言った説明があります。これでは分かりにくいかもしれません。もう少し平易に「現在のIoTのデバイスやネットワークは十分に標準化されていないため、現在普及しているHTMLやJavaScriptなどのWeb技術を使ってIoTを利用したサービスやアプリケーションを開発できるよう標準化するのがWeb of Things (WoT)」という説明もあります。

もう少し、Web of Thingsを構成する単語の意味を考えてみましょう。Web of ThingsのWebとは何なのでしょうか?改めて聞かれると口ごもってしまいます。前述のIoT(Internet of Things)では、インターネットはIP(インターネット・プロトコル)で通信しあうネットワークと説明しました。それに従えば、WebにはHTML、 HTTP、 URLなどいろいろな用語がでてきますが、それらを全て包括する定義として、Webプロトコルで通信できるモノのつながりとすることが出来ます。Web プロトコルというのは、ブラウザで API(※1) が提供されている、HTTP、WebSocket(※2) 、WebRTC(※3) のようなプロトコルのことをいいます。

(※1)APIとは「Application Programming Interface」の頭文字をとったもので、ソフトウェアコンポーネント呼び出して利用するための手順やデータ形式などを定めた規約のことです。

(※2)Webブラウザとサーバ間で相互通信を可能にするプロトコルです。WebSocketを使った事例としては、テレビとスマートフォンを連携させるHybrid Castがあります。

(※3)映像ストリーミングやP2Pを可能にする通信規格です。WebRTCを使った事例としてはChromeCastがあります。

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(ニフティクラウド mobile backend http://blog.mb.cloud.nifty.com/?p=2176 より)

WebとWoT

私たちが日ごろ使っているWebのイメージは、ブラウザで様々なページを閲覧し、リンクをたどっていろいろな情報を得るものというものかもしれません。アドレスを打ち込むということはほとんどありません。以前はラジオなどでは番組のURLを伝えていましたが、あんなの覚える人いるのだろうかと思っていました。今はさすがにURLを言わないで、「番組のホームページを〇〇から〇〇へと辿っていってください」などと放送するようになりました。普段使うWebとは、パイパーリンクをたどっていくものという感覚ではないでしょうか。

それに対して WoTは、ブラウザで検索してもモノは出てきません。WoT はWeb技術を使ってIoTを利用したサービスやアプリケーションの開発を容易にするものですから、モノがどこにあるのか分からないというのではサービスのしようがありません。ですので、まずはモノのアドレスを何らかの手段で知る必要があります。では、どうやってモノのアドレスを知ることが出来るのでしょうか?

一つ目の方法として検出プロトコルを使ってデバイスを検出するという方法があります。使われるプロトコルとしては、SSDPや mDNSなどがあります。これは、ローカルネットワーク内のデバイスを検出する際に使われるプロトコルで、ブロードキャストでメッセージを送り、機器の応答からアドレスを知るというわけです。

二つ目はブローカサーバを介して、モノのアドレスを知る方法です。身近なモノ、遠隔地のモノの両方の検出ができます。

しかし、一つ目の方法はローカルネットですのでWebではありません。WoTというときには二つ目のブローカサーバを使う方法になります。ただ、今の時点では、機器を検出するのに各機器ごとの固有のプログラムを必要としていて、標準化でできていません。現在のWebではWebサーバを自動検知するような機能はなく、専用アプリケーションやプラグインを使わなければならないわけです。現在標準化に向けて準備が進められているようですが・・。

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(http://image.slidesharecdn.com/webrtcconf2015-150207032645-conversion-gate02/95/web-of-thingswebrtc-17-638.jpg?cb=1423279786 より)

Web of Thingsのメリット

WoTにはどんなメリットがあるのでしょうか?コベルコシステム(株)は次のようにまとめています。

【相互運用性が高い】

デバイスベンダーが独自の技術を採用するのではなく、標準化された技術を採用することによって異なるベンダーのデバイスであっても共通の技術で使用できるようになります。これによってデバイス間の相互運用性が増し、一つのサービスをより広い範囲で使用できるようになることが期待されます。

【開発者の層が広い】

WoTでは、新しい技術を再発明するのではなく、これまでWebで広く使われてきた標準的な技術(HTTP, JavaScript, JSONなど)を採用するため、多くの開発者がWoTのサービス開発に参加することができます。また、Web技術はWebブラウザさえあれば簡単に使うことができるため、教育用途でも使われるなど、今後の開発者人口の拡大が期待されます。多くの開発者が参加することで、多くの画期的なサービスが生み出されるでしょう。

((株)コベルコシステムhttp://www.kobelcosys.co.jp/column/itwords/349/ より)

WoTのその先

Web of Thingsのその先を目指した「Physical Web」というプロジェクトがあります。全てのモノにURLを与えるというもので、そうなればWebだけでアクセス可能になります。グーグルが目指しているもので仕様・設計を公開してWoTの標準仕様という考えのようです。

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(http://image.slidesharecdn.com/element14-141015121227-conversion-gate02/95/the-web-of-things-giving-physical-products-a-digital-voice-6-638.jpg?cb=1413466154 より)

 

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