i-Construction

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i-Construction

-Construction(アイ・コンストラクション)とは、建設現場の生産性向上に向けて、測量・設計から、施工、さらに管理にいたる全プロセスにおいて、ICT を取り入れることで生産性を向上させようと国土交通省が推進している新基準の取組みで、2016年度から順次導入されていきます。
国土交通省では以前から3D設計データで建機を自動制御するなどの情報化施工が行ってきており、最近はドローンやロボットを使った構造物の点検・補修、3D計測、3D設計ソフトでの設計、施工を行うCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)など、ICT関連の設計・施工・維持管理技術の導入や開発をすすめてきています。「i-Construction(アイ・コンストラクション)はそうした取り組みをパワーアップしようというものであり、また、建設現場へIoTの導入ともとらえることができます。建設現場において、「建設機械」と「設計データ」など「モノ」と「モノ」とがつながることで、、ICT 建機による3次元データを活用した施工・検査など自動化・ロボット化による生産性向上が可能となります。国土交通省は、これまでの建設現場の「一品受注生産」、「現地屋外生産」、「労働集約型生」といった生産性向上を難しくしてきた宿命を打破するため、IoT を導入することで、製造業で行われているような生産性向上の取組を実現する必要があると考えているようです。

construction_002_R(第3回i-Construction委員会 資料3http://www.mlit.go.jp/common/001122465.pdf より)

i-Construction3つの取組み

i-Construction では大きく3つの取組みがあります。一つはICT の全面的な活用(ICT 土工)、二つ目は全体最適の導入(コンクリート工の規格の標準化等)いわゆる規格の標準化です。三つめは施工時期の平準化です。3つの取組みの中でもICT の全面的な活用(ICT 土工)がIoTと最も関連があるところです。2016年4月に出された「i-Construction~建設現場の生産性革命~」というタイトルの報告書では、「直ちに取り組むべき事項」の中で、建設現場はICT 建機やロボット技術を全面導入することで、 大幅な生産性向上が見込まれるとして、具体的にドローン等を活用した測量マニュアルの整備などを挙げています。

i-Construction の目指すべきもの

前述の報告書では、i-Constructionの目標は、生産性を向上させることで、企業の経営環境を改善し、建設現場で働く方々の賃金水準の向上を図るとともに、安定した休暇の取得や安全な建設現場を実現することを目指しているとして。i-Construction の目指すべきものを9つ挙げています。

(1)生産性の向上

・ICTの全面的な活用により、将来的には生産性は約2倍。施工時期の平準化等による効果とあわせ、生産性は5割向上

(2)より創造的な業務への転換

・ICT化による効率化等により、技能労働者等は創造的な業務や多様なニーズに対応

(3)賃金水準の向上

・生産性向上や仕事量の安定等により、企業の経営環境が改善し、賃金水準向上と安定的な仕事量確保が実現

(4)十分な休暇の取得

・建設工事の効率化、施工時期の平準化等により、安定した休暇取得が可能

(5)安全性の向上

・重機周りの作業や高所作業の減少等により、安全性向上が実現

(6)多様な人材の活用

・女性や高齢者等の活躍できる社会の実現

(7)地方創生への貢献

・地域の建設産業の生産性向上により多くの魅力ある建設現場を実現し、地域の活力を取り戻す

(8)希望がもてる新たな建設現場の実現

・「給与、休暇、希望」を実現する新たな建設現場

(9)広報戦略

・建設現場や建設現場の仕事が魅力的になること、i-Constructionの導入効果について、周知が必要

(i-Construction~建設現場の生産性革命~ 平成28年4月i-Construction 委員会 より)

また、i-Construction の推進を確実にするために必要な体制、仕組み等について次のことを提案しています。

(1)i-Constructionの推進体制

• 直轄事業における推進及び地方公共団体等他の発注者へのi-Construction普及を支援するため、本省及び地方整備局に推進体制を整備

(2)i-Constructionを推進するためのコンソーシアム

• 急速に発展するIoTなど最新技術の動向等を踏まえるため、産学官よりなるコンソーシアムを設立

(3)i-Constructionに伴うビッグデータの活用

• あらゆるプロセス(調査・測量、設計、施工、維持管理・更新など)において作成される3次元データ等をビッグデータとして活用し、更なる生産性向上の実現や維持管理・更新等に活用

(4)他の屋外生産分野との連携強化

• 他の屋外生産分野である鉱業、農業、林業等に横展開するため、i-Constructionのノウハウを情報発信

(5)海外展開

• 我が国の建設生産システムが世界のトップランナーになることを期待。各種基準類の国際標準化、i-Constructionで取り組んだICT、発注方式、検査基準等をパッケージ化し、海外展開

(i-Construction~建設現場の生産性革命~ 平成28年4月i-Construction 委員会 より)

コンソーシアムの設立に関しては、コンソーシアムにおいて、「プラットフォームの確立」「最新技術の集積を図る見本市やコンペの開催」「ICT の全面的活用等で蓄積されるデータの活用に関する検討」「国際標準化に向けた戦略的な取組に関する検討」など具体的な検討テーマを挙げています。
また、ビッグデータの活用に関しては、「施工履歴データによる建設現場の見える化・効率化」、「事故や異常発生時に、同種・類似のリスクを有する施設の特定」、「熟練技能労働者による手際よく精度が高い施工技術の分析等による技術のデータ化」などの具体例を示しています。その上で今後の取り組むべきものとして「オープンデータ化」、「セキュリティ確保」、「データ所有権の明確化」、「官民連携によるデータ管理の確立」を挙げています。

construction_001_R(i-Construction~建設現場の生産性向上の取り組みについて~平成27年12月国土交通省より)

i-Constructionでは、土工とコンクリート工をまずはターゲットとして生産性向上を狙うようです。測量ではドローンによる空撮写真をもとに、短時間で高密度な地形の3次元測量を行い、施工では、3Dマシンコントロールや3Dマシンガイダンスなどの制御機能を搭載したICT建設機械を3次元設計データで自動制御して施工を効率化するようです。すでに i-Construction 対応型工事(ICT 土工)が北海道開発局及び北陸地方整備局において、第1号工事がスタートしています

 

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