DAS、NAS、SAN

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ストレージ

ストレージは英語では「storage」です。もともとは「貯蔵」とか「保管」を意味し、デジタル情報を記憶/保存する装置のことです。ハードディスクやCD/DVD/Blu-ray、USBメモリ/SSD、磁気テープなどがこれにあたります。通電しなくても記憶内容が維持されます。ストレージの役割はデジタルデータの「蓄積(=Write:書き込み)」と「参照(=Read:読み込み)」です。この読み込み・書き込みの処理速度、データを蓄積できる容量はストレージの性能とも言えます。

ストレージの接続形態

ストレージの接続形態には大きくDAS(Direct Attached Storage) 、NAS(Network Attached Storage) 、SAN(Storage Area Network) の3種類があります。DASは、一台のコンピュータにストレージを直接接続する接続形態で、NASとSANはストレージをネットワーク上に接続する形態です。

NASは、既存のサーバ構成を変更せずにネットワークに直接接続し、コンピュータなどからネットワークを通じてアクセスできる接続形態です。SANはLANから独立したストレージ専用のネットワークを構築して、ストレージとサーバを相互接続することにより、効率的なストレージの統合管理や、柔軟な運用を実現することを目的とした接続形態で、FC-SANとIP-SANの2種類があります。

DAS、NAS、SANの違いを端的に、「DASとNASはストレージの種類でSANはネットワークを指す用語」と説明したり、「DASがコンピュータに直接挿すストレージでNASはネットワークに挿すイメージ。SANはストレージとやり取りする専用のネットワーク」と説明したりする場合もあります。

DAS、NAS、SANのメリットおよびデメリットについて、fujitsuのページに次のようにまとめてあります。

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(Fujittsu http://storage-system.fujitsu.com/jp/lib-f/tech/beginner/san-nas-das/ より)

NASとSAN

クライアントPCからファイルサーバにデータを保存したりは呼び出したりする場合、そのデータは「ファイル」としてアクセスしています。例えば、WordのファイルとかExcelのファイルなどです。それらには「.docx」や「.xls」などの拡張子がついてアプリケーションとつながっています。ファイルを単位としたデータアクセスにはCIFS(Common Internet File System)(※1)やNFS(Network File System)(※2)といったネットワークプロトコルが使用されています。NASはこのようなファイルを前提としたデータアクセスの方式です。この方式ではさまざまな「属性情報」を付与することができ、それによってファイル管理を柔軟かつ効果的に行うことが可能となります。

一方、コンピュータとストレージのデータの送受信をSCSIコマンドを用いて行い、データをある大きさ(ブロック)に区切ってデータのやり取りの形態があります。この場合、細かな属性情報を付与することはできませんが、高速・大容量のデータの取り扱いは適しています。SANはこのブロックファイルを前提としたデータアクセスの方法です。

SANにはファイバチャネルを使用したFC-SANとIPを使用したIP-SANの2種類があり、一般にSANと言った場合にはFC-SANをさします。IP-SANはTCP/IP上でiSCSIプロトコルを利用して構築したSANを指します。iSCSIプロトコルとは、SCSIコマンドをIPパケット化しIPネットワークを経由してリモートストレージ機能を提供するものです。FC-SANと比べると低コストでSANを構築可能です。ただ、TCP/IPを用いるため、FC-SANと比べると低速です。

NASはCIFS(Common Internet File System)やNFS(Network File System)などのネットワークプロトコルを利用してファイル単位にアクセスするファイルベースのストレージであり、SANは、SCSIコマンドを用いてデータの送受信を行うブロックベースのストレージということになります。NASは文書や画像、動画などの非構造化データ、SANはデータベースなどの構造化データに向いているようです。

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(NextIT  http://www.nextit.jp/support/zbys/Storage_Basic.pdf より)

(※1)CIFSとは、Windowsのファイル共有サービスで利用されている通信プロトコルSMBを拡張し、Windows以外のOSやアプリケーションソフトでも利用できるよう仕様を公開したもので、インターネットで標準的に利用されるTCP/IPを基盤としています。

(※2)LinuxなどUNIX系のOSで利用されるファイル共有システムのひとつで、初期のNFSの通信はUDPでしたが、NFSv3以降はTCPもサポートされています。NFSの通信プロトコルに準拠していれば、UNIX系以外のプラットフォームでも利用することができます。

ユニファイドストレージ

NASとSANは用途に応じて使い分けられてきましたが、ファイル及びブロック双方のプロトコルに対応した「ユニファイドストレージ」があります。一つの筐体内にSAN用とNAS用の領域を保持し、SANではFC(ファイバ・チャネル)やiSCSI(Internet Small Computer System Interface)などの標準ブロック・プロトコルを使用し、NASではCIFS(Common Internet File System)やNFS(ネットワーク・ファイル・システム)などの標準ファイル・プロトコルを使用します。

ユニファイドストレージはまだ新しいシステムであり、標準化や規格化が行われていません。また、SANベースのストレージにNAS機能を追加したものや、逆にNASベースのストレージにSAN機能を追加したものなどがあります。

ユニファイドストレージは「一つの管理画面で管理できる(運用管理の手間がかからない)」「ストレージシステムを分ける必要がない」「無駄な電源やラックスペースがない(省スペース、省エネ)」などのメリットがありますが、「負荷が集中することでのシステムへの影響」「システム全体を考えた機器の選定が必要」など課題もあります。

 

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(株式会社ネットワールドhttp://www.networld.co.jp/product/netapp/pro_info/features より)

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