Connected Car

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自動運転、EV、コネクテッドカー

「自動運転」や「EV」、「コネクテッドカー」といった言葉が車関連のニュースではよく話題になります。ニュースだけでなく、2017年3月29日に行われた経済産業省の「シリコンバレーD-Lab×素形材産業セミナー」でも、シリコンバレーで起き始めている「モビリティ・イノベーション」との報告で、自動車業界に起きている4つのビッグトレンドとして「シェアリング」「コネクテッド」「電気自動車(EV)」「自動運転」が挙げられていました。
最近の話題では、2017年8月にトヨタとマツダの資本提携のニュースがありましたが、その報道では電気自動車(EV)の共同開発、先進安全技術やコネクテッドカーなどでの協業を進めるとありました。また、トヨタの先進安全技術研究センター(CSRC)で行う5か年のプログラム「CSRCネクスト」で、自動運転とコネクトカー向け技術研究など11の研究プロジェクトを立ち上げるとの発表ありました。ちなみにトヨタは、2016年11月に、2020年までに日米のすべての車種を「つながるクルマ」にするという「コネクティッド戦略」を発表しています。

コネクテッドカーとは

Connected Carとは、日本語では「つながる車」といわれていますが、コネクテッドカーによって車は単なる移動手段から「走るスマホ」「走るIoTデバイス」「走るリビング」になると表現することもあります。では、コネクテッドカーをどのように定義しているのでしょうか?

平成27年度版「情報通信白書」に、コネクテッドカーが取り上げられています。そこでは次のように定義をしています。

コネクテッドカーとは、ICT端末としての機能を有する自動車のことであり、車両の状態や周囲の道路状況などの様々なデータをセンサーにより取得し、ネットワークを介して集積・分析することで、新たな価値を生み出すことが期待されている。
(平成27年度版「情報通信白書」より)

日経新聞のコネクテッドカーを取り上げた記事では、次のような説明をしていました。

コネクテッドカー インターネットと常時接続(コネクト)しているクルマ。走る「密室空間」であるクルマにネット通信機能を持たせることで、車内を快適にしたり、クルマ同士が情報をやり取りして安全性を高めたりすることを狙う。
(日本経済新聞2015年月4日 http://www.nikkei.com/article/DGKKZO87665660U5A600C1TI1000/ より)

トヨタとコネクテッドカーの開発を進めるKDDIのWebでは次のように説明しています。

Connected Carとは、常時インターネットに接続できる機能を備えた自動車のこと。自動車がインターネットにつながることで、さまざまな情報を収集・活用できるだけでなく、自動車から情報を配信することもできる。
(KDDI用語集 http://www.kddi.com/yogo/ICT%E7%A4%BE%E4%BC%9A%E3%81%A8%E7%92%B0%E5%A2%83/Connected%20Car.html より)

2017年3月27日に開催された「耐災害ICT研究シンポジウム2017」(主催:耐災害ICT研究協議会、国立研究開発法人情報通信研究機構)での沖電気工業株式会社 経営企画本部政策調査部 上席主幹千村 保文氏の講演資料には、コネクテッドカーについて通信機能を持ったクルマとしてその通信機能が下記のように具体的に示されています。

– 最近の自動車に実装されている(予定含む)通信機能
• ラジオ(AM、FM):522kHz~1,629kHz、76.0MHz~90.0MHz
• テレビ(地上波(ワンセグ)、ホワイトスペース):90MHz~770MHz
• VICS(FM): 76.0MHz~90.0MHz
• DSRC(ETC、ITSスポット):5.8GHz (※1)
• DSRC(V2X):760MHz、5.8GHz
• WiFi:2.4GHz、5GHz
• モバイル端末(LTE、5G)
(『コネクテッドカーによるスマート社会サービスの考察』 ~災害時に自動車を用いた情報通信システムの標準化提案状況~ 千村 保文 (沖電気工業株式会社 経営企画本部政策調査部 上席主幹)http://www.nict.go.jp/resil/symposium2017/4otfsk00003amd72-att/a1491792011850.pdf より)

総務省が2017年8月4日に公表した「Connected Car社会の実現に向けた研究会 検討結果取りまとめ」では、「Connected Car」の言葉により具体的にイメージするものについては、人それぞれであるとしたうえで、次のように定義しています。

・・・「つながり方」に着目して、「双方向性」を有する通信手段を持つ車を「Connected Car」と定義した。・・・・通信の「双方向性」をConnected Car の必須要件と考えた・・・。・・・具体的には、ETC2.0やITS Connect(※2)、モバイルネットワーク(4G、将来的には5G)を搭載した車を「Connected Car」として取り扱うこととする。
(Connected Car 社会の実現に向けて 平成29 年7 月13 日 Connected Car 社会の実現に向けた研究会 http://www.soumu.go.jp/main_content/000501374.pdfより)

コネクテッドカーとは、クルマとクルマ(V2V)、クルマとインフラ(V2I)、クルマと人(V2P)クルマとネットワーク(V2N)など、車と人やモノが双方向でつながる車といえるようです。

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(Connected Car 社会の実現に向けて 平成29 年7 月13 日 Connected Car 社会の実現に向けた研究会 http://www.soumu.go.jp/main_content/000501374.pdfより)

(※1)DSRCは「Dedicated Short Range Communications」の略で、「狭域通信」と呼ばれています。ETCのような道路沿いなどに敷設された通信装置と走行する自動車に搭載された車載器の間の無線通信を指します。DSRCの通信規格は、周波数帯が5.8GHz帯、14ch、伝送速度は1Mbps(ASK)か4Mbps(QPSK)送信出力は路側機は300mW以下(伝送距離30m以上)と10mW(伝送距離30m以下)、車載器は10mW以下となっています。
(※2)ITS Connectは700MHz 帯の電波を活用した安全運転支援のための無線通信システムで、見通しが悪い交差点などにおいて、車両同士や道路に設置された路側インフラ設備との無線通信によって得られる情報をドライバーに知らせることで事故防止等に貢献するシステムです。

5GAA

Connected Carや自動運転に関する電波利用面について、どのような技術が普及するのかその検討が十分でないのが現状のようです。そうした中で自動車業界とICT業界や通信事業者、クラウド事業者との連携が進んでいます。

そんな動きの一つに5GAAがあります。5GAA(5G Automotive Association)は、5G技術を利用したコネクテッドサービス開発を検討する団体で、2016年9月にIntelやBMW、ダイムラー、アウディなどのドイツの自動車メーカーなどによって結成されました。

BMWのプレスリリースには次のように記述されており、ユースケース、技術要件、標準化団体や規制機関をサポートし、承認の仕組み作りを支援、実施戦略等における調和、セキュリティ、プライバシー、クラウドアーキテクチャ等の検討などを団体の主な活動としているようです。

The main activities of the association include:
・Defining and harmonizing use cases, technical requirements and implementation strategies.
・Supporting standardization and regulatory bodies, certification and approval processes.
・Addressing vehicle-to-everything technology requirements, such as wireless connectivity, security, privacy, authentication, distributed cloud architectures and more.
・Running joint innovation and development projects leading to integrated solutions, interoperability testing, large scale pilots and trial deployments.
(BMWのプレスリリースhttps://www.press.bmwgroup.com/global/article/detail/T0264148EN/telecommunications-and-automotive-players-form-global-cross-industry-5g-automotive-association より)

5GAAは、2017年3月には欧州自動車通信連合(EATA、European Automotive Telecom Alliance)ともコネクテッドカーや自動運転ソリューションの分野、標準化、周波数、関連するユースケースにおける協力を促進するための提携の覚書をかわしています。

また、同じころ、次世代モバイルネットワーク(NGMN)アライアンスと、5GベースのV2Xソリューション分野での関係を強化しする協定を交わしています。

5GAAには、自動車業界、通信業界の主要企業が加盟し、2017年6月末現在で約50社が加盟しています。日本からもKDDI、Soft Bank、docomo、DENSOなど通信事業者・機器メーカーが参画しています。

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(The Case for Cellular V2X for Safety and Cooperative Driving 5G Automotive Association
http://5gaa.org/pdfs/5GAA-whitepaper-23-Nov-2016.pdf より)

この他にも自動車メーカーと通信事業者やIT企業との個別の連携の動きが活発です。

Volkswagen(フォルクスワーゲン)と韓国LG 電子が2016年7月に次世代コネクティッドカーのプラットフォームを共同開発する覚書を交わし、具体的にはLG電子が車車間・路車間通信(V2X)システムを供給することになったようです。

日本では、2016年にトヨタとKDDIが、世界で使えるグローバル通信プラットフォームを構築を発表しています。ホンダとソフトバンクは、AIを使った自動車の運転支援システムを共同開発することを発表しています。日産・ルノー連合は、コネクテッドカーの開発のおいてマイクロソフトとの連携を発表しています。具体的にはマイクロソフトのクラウドサービスを採用するようです。トヨタは車両から得られるデータの集約や解析を行う研究所をマイクロソフトと揺動で設立しています。

 

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