ブレイクスルーを起こす10の技術

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世界を変える10のテクノロジー

毎年、MIT Technology Review は、将来的には商業、医療、社会に最も広範な影響を与え、世界を変えるであろう10のテクノロジー(10 Breakthrough Technologies)を発表しています。

2015年版では技術が選ばれています。

1位 Magic Leap(マジックリープ)

Magic Leapというのは2011年設立した独創的なARやVRを手がける新興企業です。グーグルなどから5億4,200万ドルを調達して注目を集めたのですが、事業内容は全くと言っていいほど公表されていないので、謎の企業と言われています。

Magic Leapは、自社の目指しているARを「Cinematic Reality」と呼んでいます。ウェアラブルデバイスからARの光を網膜に直接照射して、現実社会からの光とブレンドして処理させることで、現実社会とARを全く違和感なく同時に体験できるようにするというものです。

(https://www.youtube.com/watch?v=kPMHcanq0xM より)

2位 Nano-Architecture(ナノアーキテクチャ)

カリフォルニア工科大学で物質科学を研究しているジュリア・グリア氏のチームが、ナノスケールで物質構造にアプローチし、原子を縦横に交差させた構造を組むことで強靭な耐久性と羽毛のような軽さを併せ持つ素材を開発しました。スポンジのようにしなやかに衝撃から復元できる素材とのことです。現時点で想定されている用途としては、軽量で広い表面積を確保できるため、急速充電用のバッテリー開発に活用できる可能性が高いとのことです。

3位 Car-to-Car Communication(車々間通信)

すでに多くの車が障害物や車両を検出するために、レーダーや超音波を使用していますが、これらのセンサの範囲は限定されています。そこで具体的には802.11pという通信規格を用いて車車間(car-to-car:C2Cあるいはvehicle-tovehicle:V2V)のネットワークを構成することで、例えばクラッシュなどの差し迫った危機をさけようというものです。

4位 Project Loon(プロジェクトルーン

成層圏にインターネットの基地局となる気球を飛ばし、空中でインターネット回線をつくろうというプロジェクトです。そうして、ネットインフラの整っていない地域の人々にもインターネットへのアクセスを可能にしようというものです。

5位 Liquid Biopsy(液体細胞診)

採血だけでがんを診断する夢の検査法です。

6位 Megascale Desalination(Megascale淡水化)

大規模な海水の淡水化で、この世界最大かつ最も安い逆浸透淡水化プラントは、イスラエルで稼働しています。

7位 Apple Pay(アップルペイ)

Apple PayはNFCを利用しているものの、他の決済方式ともFeliCaとも異なります。使いたいクレジットカードをiPhone上で選択して指紋認証を行い、お店の支払い端末にかざしたり、ネットショップで決済を行ったりして完了です。Apple Watchでの利用も可能です。支払いに使うカード情報はiPhoneの中に保存されていますが、店などに伝わることがありません。また、Appleにもカード利用状況は保管されることはありません。

8位 Brain Organoids(脳オルガノイド)

「オルガノイド」は「細胞集合体」とも呼ばれ、特定の器官の細胞を三次元的に培養して作らせた立体組織です。脳オルガノイドはいわば「ミニ脳」です。アルツハイマーや自閉症、統合失調症などの解剖学的な解明に役立つと期待されています。

9位 Supercharged Photosynthesis(スーパーチャージ光合成)

スーパーチャージ光合成はC4型光合成に属す光合成の一つで、空気中から捕獲したCO2は葉の中の特別な細胞で濃縮されます。また、この光合成は極めて効率が高く、コメでこの光合成が行われれば、田植え後数週間で収穫できるようになるとのことです。そうしたことから、将来の人口増に伴う食糧問題を解決する技術として期待されています。

10 Internet of DNA(DNAのインターネット)

大量の遺伝子データをネットワーク(ゲノム数百万人分の世界的ネットワーク)を構築し、医学に進歩に役立てようというプロジェクトです。人間のすべての遺伝子に関して、すべての変異を明らかにし、それらの変異がもたらす影響を特定することで、例えば、特定の遺伝子変異によって引き起こされる癌が分かれば、その腫瘍と同じ遺伝子変異を有する患者全員の症例から最適な治療法を選択することが可能になります。

年度ごとの10 Breakthrough Technologies

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(MIT Technology Review  http://www.technologyreview.com/lists/technologies/2015/ 参照)

 

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