世界情報技術リポート2016
世界経済フォーラム(World Economic Forum)が2016年の「世界情報技術リポート2016(Global Information Technology Report 2016)」を7月6日に発表しました。(http://reports.weforum.org/global-information-technology-report-2016/)
これは、各国のIT分野の競争力を比較したもので、昨年は140か国、今年は134各国について載せられています。
TOP10は?
それによると、トップ10は前回と多少順位が入れ替わりはあったものの下図の通り顔ぶれは同じです。日本は昨年と同じ10位でかろうじてTOP10に入っています。
(http://reports.weforum.org/global-information-technology-report-2016/infographics-and-shareables/ より)
アジア諸国ではシンガポール、日本、香港、韓国、台湾、マレーシアの順になっています。
(http://reports.weforum.org/global-information-technology-report-2016/infographics-and-shareables/ より)
また、前回と比べて大きく順位を上げた国は、下図のようにイタリア、スロバキア、クウェート、レバノンなどです。表には載っていませんが、ブラジルも前回の84位から72位に大きく順位を上げています。
(http://reports.weforum.org/global-information-technology-report-2016/infographics-and-shareables/ より)
ランクを下げた国で目立つのは、オマーンが前回の42位から52位へ、ヨルダンが52位から60位へ、メキシコが69位から76位へ、ルーマニアが63位から66位、インドが89位から91位へと下げています。
ICTへの投資による経済的影響の創出において世界をリードする国々として、下図のように上位10カ国は、フィンランド、スイス、 スウェーデン、イスラエル、シンガポール、オランダ、アメリカ、ルクセンブルク、ドイツの順になっています。日本は15位です。
(http://www3.weforum.org/docs/GITR2016/WEF_GITR_Full_Report.pdf より)
日本の弱みは?
ところで、このリポート(GITR)は、Political and regulatory environment、Business and innovation environment、Infrastructure and digital content、Affordability、Skills、Individual usage、Business usage、Government usage、Economic impacts、Social impactsの10カテゴリーの53の指標をもとにランキングを出しています。
下図は日本の状況を示したレーダーチャートです。前述のように経済的インパクトであ15位であったように、全体では10位ですが、それぞれの指標ごとに見ていくとばらつきがあります。グラフではBusiness and innovation environmentとAffordabilityがそれぞれ33位と49位で順位が低くなっています。
(http://www3.weforum.org/docs/GITR2016/WEF_GITR_Full_Report.pdf より)