EVベンチャー

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EVの市場

(株)富士経済が2016年6月に発表した「HV、PHV、EVの世界市場調査」によれば、PHVやEVは2025年以降市場の伸びが加速し、2030年頃にはHV、PHV、EVがほぼ拮抗すると予測しています。

ev_001_r(富士経済グループプレスリリース http://www.group.fuji-keizai.co.jp/press/pdf/160615_16051.pdf より)

また、Bloomberg New Energy Finance(以下、BNEF)が2016年2月に公表した調査結果では、EV革命は予測以上に劇的なスピードで進行する可能性があるとし、2040年までにEV販売は2015年の90倍にあたる4,100万台に達すると予測し、新車の小型乗用車販売で35%のシェアを占めるとしています。

少々古い資料ですが、経済産業省が2014年に策定した「自動車産業戦略2014」では自動車全体に占めるEVのシェアの政府目標は2020年で15~20%、2030年で20~30%となっています。

ev_002_r(自動車産業戦略2014  2014年11月 経済産業省製造産業局 自動車課 より)

ZEV規制

ZEV(Zero Emission Vehicle)とは、排出ガスを一切出さない電気自動車や燃料電池車を指します。カリフォルニア州では、同州で一定台数以上自動車を販売するメーカーは、EV、FCVなど排ガスを出さないZEV(Zero Emission Vehicle)を一定比率以上販売しなければならないとするZEV規制を定めています。現在は、EVやFCVで規制をクリアすることは難しいため、プラグインハイブリッドカー、ハイブリッドカー、天然ガス車、排ガスが極めてクリーンな車両などを組み入れることも許容されています。

しかし、2017年の秋以降に発売される「18年モデル」からは、ハイブリッドカーは対象から外れてしまいます(PHVは残ります)。さらにエコカー比率も上げられます。達成できない場合は罰金を払うか、他社からCO2のクレジットを購入することになります。テスラは、2013年に他社へのZEVクレジットの販売によって6800万ドル(約68億円)を稼いだそうです。このZEV規制は、カリフォルニア州だけでなくニューヨーク州など10州へも2017年ごろまでに広がるとの話もあります。

ZEV規制を巡っては新たな動きもあるようです。それは、多くのクレジットがシステム内にあふれているため、ZEVの割合が目標よりも低くても基準を達成し得る可能性が出てきているということです。そのため、新たなZEV規制の検討をカリフォルニア州が開始したようなのですが、自動車メーカーはそれに対して反発しています。

日本のEVベンチャー

EVをつくるベンチャー企業が国内でも台頭してきています。ニッチな市場で個性的な車で勝負しているようです。

光岡自動車のLike―T3

ev_003_r富山県の光岡自動車は、ヒミコやガリュー、オロチなど個性的な車づくりで有名ですが、Like―T3はその光岡自動車が2012年から発売している2人乗りの三輪EVです。規格上は「側車付き軽二輪車」で、車検や車庫証明入りません。今のところ、小口配達の現場や観光地での近距離レンタカーとして使われているようですが、農家の収穫用としての用途も今後見込めそうです。荷物は100kgまで積むことができ、航続距離が40キロメートルのモデルと60キロメートルのモデルがあります。経済産業省の補助金を使えば、価格は税抜き1,264,000円からとのことです。(https://www.mitsuoka-motor.com/lineup/special/like-t3/ より)

GLMのトミーカイラZZ

ev_010_r京都の自動車ベンチャーGLMが手掛けるスポーツEVです。全長3865 x 全幅1735 x 全高1140mmで、ホイールベース2370mm、車体重量は850kgとなっています。駆動モーターは225kW(305ps)で、0―100km/h加速3.9秒で、ホンダの新型NSXと互角レベルとのことです。生産は京都府舞鶴市の小阪金属工業が担当しています。販売台数は99台限定で価格は800万円です。
トミーカイラZZで採用されるプラットフォーム(車台)とボディは、分離することによりさまざまなデザインが展開でき、プラットフォーム部分だけの販売をEV市場に新規参入する企業向けに行っています。すでに中国においてはこの新しいプラットフォームを利用する新しい自動車メーカーが誕生しているとのことです。
(http://glm.jp/ より)(http://tommykairazz.com/ より)

rimOnO

ev_004_rrimOnO(リモノ)は、2014年設立の新しい会社です。社名は「のりものからNoをなくす」という意図を込めて命名したとのことで、「誰もが安心して乗れる乗り物」をめざしています。
車の特徴は、何といってもボディが布製で、防水性の布とクッションで覆われた柔らかなボディで構成されていることです。防水性の布は着せ替えが可能で、好みのデザインの車体に簡単に変えることができます。車体の設計はドリームスデザイン、ウレタン材やウィンドウなどの樹脂素材は三井化学、ファブリックは帝人フロンティア、走行音はローランドが提供し、リモノの「開発パートナー」となっています。
寸法は全長2.2x全幅1.0x全高1.3m。現在の重量は320kgですが最終的には200kg以下を目指しているということです。航続距離は50km(目標値)、最高速度は45km/h(欧州のマイクロカー規格で「L6e」というカテゴリーの数値)を想定しています。2017年夏ごろの市販化を目指し、補助金を除けば100万円程度の価格で、50台ほどの販売を想定しているとのことです。
(http://www.rimono.jp/ より)

FOMM(First One Mile Mobilty)

ev_005_rFOMMは東南アジア地域に特化したEV開発を進めています。同社の開発したEVは、全長約2.5メートル、全幅約1.3メートルでありながら、4人乗りという超小型電気自動車です。
このEVの最大の特徴は水上を走行できることです。24時間程度水上に浮くことができるとのことですが、水陸両用車ではなく、いざというとき、一定時間水に浮いて移動し、その後も自動車として壊れずに使用するといういわば防水仕様の車といったところでしょうか。ホイールデザインは水中で推進力を発生させるフィン形状になっています。
満充電時の航続可能距離は約100km、最高速度は85km/h、充電の所要時間は200V電源で約3時間です。車両本体を100万円以下に抑えることを目標としています。掲げているとのことです。また、充電の所要時間は200V電源で約3時間となります。
(http://fomm.co.jp/wordpress/company.html より)

エレクトライク

ev_006_r日本エレクトライク社が開発したEVで、キャビンとシャシーを含む骨格全体をインド2輪車大手のバジャージ社から提供を受け、これをベースにモーターを動力源とするEVにしています。
価格は、助成金を使えばおよそ100万円から購入できます。グレードはバッテリーによって2種類あり、3.9kWhのリチウムイオンバッテリー搭載モデルの車重は航続距離約が約30km、7.8kWhの同バッテリー搭載車が航続距離は約60kmです。また荷台には最大150kgまでの荷物を搭載することができます。
(http://www.electrike.co.jp/etrike/ より)

テラモーターズの電動バイク

ev_007_rテラモーターズ株式会社は、2010年に設立された電動バイク・電動三輪の開発・販売を展開するベンチャーです。フィリピン、ベトナム、カンボジア、インド、バングラデシュの5カ国がメインの事業国で、95%が海外での事業展開となっています。
バイクには個人向け、法人向けがあり、スマートフォンと連動し走行データなどが記録されたり、ブーストボタンを押すとゲームのような感覚でスピードが速くなったといった楽しさを味わうこともできます。
満充電時の定地走行距離は約60km、最高速度は65km/hで、価格は約45万円です。ガソリン車に比べ若干高めですが、同社のWebによれば、BIZMOⅡの場合、満充電時は150kmのコストが約60円となっています。
(http://www.terra-motors.com/jp/a4000i/ より)

EVジャパン

ev_008_r京都・大阪の車整備5社が出資し、2011年に設立されたEVジャパンが開発したのは量産型のEVのバスです。EVバスは、全長4.5メートル、幅1.6メートル、高さ2.4メートルで11人乗りです。最高速度は時速20キロです。公道では走行ができませんが、事業所の構内、レジャー施設や空港などでの走行を想定しており、7月から発売になっています。1台600万円前後とのことです。
(http://www.ev-jpn.com/ より)

HTM―Japan

ev_009_r同社開発の超小型EVはイタリアのデザイナーによるオリジナルデザイン設計で洗練された車体カラーと外観デザインが特徴です。全長2230×全幅1210×高さ1520㎜で、鉛電池とインホイールモーターを搭載するコンパクトサイズのEVで2人乗りです。最高時速は50キロ程度で、家庭用コンセントから8時間の充電で60キロの走行が可能です。太陽光を使った充電もでき、燃料コストはガソリン車の5分の1以下とのことです。埼玉県上里町での超小型モビリティの実証実験で使用されましたが、発売は未定となっています。
(http://www.htm-japan.jp/mobility/ より)

 

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