フェイスブック法

factcheck_002_R

フェイスブック法

Facebook法という名前の法律があるわけではありませんが、2016年6月30日にドイツ連邦議会で可決されたソーシャルメディアに行政処分を科す法律が、俗に「Facebook法」と呼ばれています。実際には10月から施行されるようですが、正式名称は「zur Verbesserung der Rechtsdurchsetzung in sozialen Netzwerken(Netzwerkdurchsetzungsgesetz: NetzDG)」です。

法律の内容はいろいろなメディアで報道されているように、ソーシャルメディアを運営する企業に対して、ヘイトスピーチやフェイクニュースなどの違法な投稿を24時間以内に証拠を保全しつつ削除・ブロックすることを義務付けるというものです。違法性が明確でない場合は、7日間の猶予が与えられます。また、四半期に1回、対応状況の報告書を公表しなければなりません。対応をしなかった場合には、最大で5,000万ユーロ(約57億円)の罰金が科せられます。ただ、同法に対しては表現の自由を侵害する可能性や、それこそ忖度して、罰金を避けるために違法でない投稿までも削除してしまい、結果として言論の自由が制限されてしまうという指摘もなされています。

ポリティファクト

ポリティファクト(Politifact)は2007年に全米の20の新聞社によって設立されたNGO団体です。2008年にはピュリツァー賞を受賞しています。この団体では毎日、投稿調査を行っており、ウェブサイトに「正しい(true)」「大部分が正しい(mostly true)」「半分だけ正しい(half true)」「大部分が間違い(mostly false)」「間違い(false)」「真っ赤なでたらめ(Pant on Fire!)」の6段階で評価し、それを表す「嘘メーターTruth-O-Meter」を表示しています。トランプ大統領の発言には逐一「TRUTH-O-METER」をつけて表示しています。

factcheck_003http://www.politifact.com/truth-o-meter/ より)

2016年の12月にフェイスブックが、情報の事実確認をしている第三者機関と協力してフェイクニュースの拡散を防ぐというフェイクニュース対策を発表しました。この第三者機関の一つがポリティファクトです。

仕組みとしては、ポリティファクトがフェイクニュースと判断した記事をシェアしようとすると、「Disputed by PolitiFact and Snopes.com(この記事には異論がついている)」という警告メッセージが表示され、これによって間違った情報のシェアを思いとどまらせて拡散を防ぐというものです。

日本では先日(2017年6月21日)にスマートニュースや東北大学、GoHooなどが発起人となって日本国内ファクトチェックの推進・普及を目指した「ファクトチェック・イニシアティブ(FactCheck Initiative Japan(FIJ)」が誕生しました。設立の発表会での資料を見ると、ガイドライン/評価方法/情報提供の実証実験、ファクトチェックのデータベース化などが掲げられています。

こうしたファクトチャックを行っているウェッブサイトは、世界では120ほど存在するようです。日本では前述のGoHoo(日本報道検証機構)が該当します。Duke Reporter’s Labにはこうしたサイトが紹介されています。

factcheck_001_R(Duke Reporter’s Lab https://reporterslab.org/ より)

フェイクニュース対策

情報が真実かどうかの事実確認は、いたってアナログな世界で、自動化はまだ実現していませんが、真偽を評価するツールの開発は進められているようです。

イギリスのFull Factは、GoogleのDigital News Initiativeからの資金5万ポンドを活用して、自動確認ツールを開発し、2017年中に公開する計画のようです。

Facebookは、スパマーだと思われるユーザーがシェアしたリンクを検知し、その表示順位を下げるようにアルゴリズムを改定したとのニュースがありました。2017年4月27日に公表した13ページからなるホワイトペーパー「Information Operations and Facebook」には次のような記述があります。

Through technical advances, we are increasing our protections against manually
created fake accounts and using new analytical techniques, including machine learning, to uncover and disrupt more types of abuse.・・・
・・・・
For example, our systems may detect repeated posting of the same content, or aberrations in the volume of content creation.

(Information Operations and Facebook 10ページより)

機械学習などの新しい分析方法で、同じコンテンツの繰り返しの投稿、またはコンテンツ作成量における収差などの行動パターンを識別することで、不正のアカウントを認識できるようになってきており、フランスの大統領選挙中に3万件を超える偽アカウントを停止したとしています。

Googleはフェイクニュース対策「プロジェクト・アウル(Project Owl)」を公表しています。一つは、低品質のコンテンツのランキングを下げるようにアルゴリズムを改良したことです。二つ目は、検索品質評価ガイドラインに「フェイクニュースサイト」に関する具体的な詳細例を使いしたことです。三つ目は、強調スニペット、オートコンプリートのフィードバック強化です。

「Fake News Challenge」という人工知能技術、特に機械学習と自然言語処理がいかにして偽のニュース問題に対抗できるかを探るプロジェクトがあります。Joostwareの創始者であるDelip Rao氏らが始めたものです。2017年6月2日まで「スタンス検出」に焦点を当てた第一ラウンド(FNC-1)が行われました。「スタンス検出」とは、本文が見出しや主張と合致しているのか、見出しのことについて議論しているということを分析するものです。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です