パソコンを使わない?日本の高校生

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日本の高校生のICT活用の状況

国立青少年教育振興機構が2017年3月に「高校生の勉強と生活に関する意識調査報告書―日本・米国・中国・韓国の比較―」を発表しました。

この調査は日本の高校生の学習意識や学校生活の実態などを把握するとともに、課題を分析して青少年の教育の向上に資する基礎データを得ることを目的に行われたものです。調査対象は高校1年から3年までの男女で、日本と中国が約2500人、アメリカが1500人、韓国が1800人です。

調査は集団質問紙法で行われましたが、質問項目には、ICTの活用についても含まれています。例えば、「Word、Excel、PowerPointなどのソフトを使う」「簡単なプログラミンをする」「メールやチャットで先生や友だちにわからないところを質問する」といったことをどのくらいの頻度でしているか、「インターネットでの勉強は効果的か」といった質問です。

この調査から見えてくるのは、日本の高校生がアメリカ・中国・韓国に比べて、際立って情報通信技術の活用が少ないということです。

日本の高校生のパソコンスキル

パソコンのスキルを問う質問では、次の12項目について尋ねています。

a. Word など文章ソフトを使うこと
b. Excel など表計算ソフトを使うこと
c. PowerPoint などプレゼンテーションソフトを使うこと
d. 自分のブログやホームページを作成・更新すること
e. 簡単なプログラミングをすること
f. インターネットで学習の情報や資料を調べたり、収集したりすること
g. インターネットでニュース関連の情報をみること
h. 学習ソフトやアプリを使って勉強すること
i. メールやチャット(LINE を含む)で先生や友だちにわからないところを質問すること
j. 塾のホームページや動画サイトなどで講義や授業の動画をみること
k. インターネット上にある練習問題や試験対策問題を解くこと
l. インターネット上の質問サイトにわからないことを質問すること

例えば、「Word など文章ソフトを使うこと」については、下のグラフに示すように、日本の高校生は「全くしない」という回答が圧倒的に多く53%を超えています。Wordでさえこのような状況ですから、Excelではさらに「全くしない」という割合が増え、約60%にもなっています。

ict2017_001(独立行政法人 国立青少年教育振興機構 「高校生の勉強と生活に関する意識調査報告書―日本・米国・中国・韓国の比較―」単純集計結果http://www.niye.go.jp/kanri/upload/editor/114/File/syuukeikekka.pdf よりキビテク作成)

「PowerPointなどプレゼンテーションソフトを使うこと」では、「全くしない」の割合は、韓国が11.6%、中国が37.5%、アメリカが6.4%ですが、日本の高校生は62.4%となっています。

ict2017_002(独立行政法人 国立青少年教育振興機構 「高校生の勉強と生活に関する意識調査報告書―日本・米国・中国・韓国の比較―」単純集計結果http://www.niye.go.jp/kanri/upload/editor/114/File/syuukeikekka.pdf よりキビテク作成)

「自分のブログやホームページを作成・更新すること」については、日本だけでなく他の国においても「全くしない」という回答が増えていますが、日本は約8割が全くしないと答えており、中国や韓国の2倍近い割合となっています。

ict2017_003(独立行政法人 国立青少年教育振興機構 「高校生の勉強と生活に関する意識調査報告書―日本・米国・中国・韓国の比較―」単純集計結果http://www.niye.go.jp/kanri/upload/editor/114/File/syuukeikekka.pdf よりキビテク作成)

「簡単なプログラミングをすること」については、ホームページの更新・作成とよく似た傾向にありますが、「全くしない」というのは、韓国が約40%なのに対して、日本は80%を超えています。「よくする」「時々する」という回答を見ると、日本は合わせても4.8%ですが、アメリカは12.9%、中国は21.4%、韓国は23.4%で、非常に大きな開きがあります。

ict2017_004(独立行政法人 国立青少年教育振興機構 「高校生の勉強と生活に関する意識調査報告書―日本・米国・中国・韓国の比較―」単純集計結果http://www.niye.go.jp/kanri/upload/editor/114/File/syuukeikekka.pdf よりキビテク作成)

このようにパソコンスキルに関しては、4カ国中最も低く、その差も大きいことが分かります。

内閣府が2013年に実施した『我が国と諸外国の若者の意識に関する調査』では、日本の10代の若者でノートパソコンもデスクトップも持たない者の割合が、日本が45.3%、韓国が19.9%、アメリカが11.4%、イギリスが9.2%、ドイツが6.7%、フランスが7.6%、スウェーデンが7.1%で、日本の若者のパソコン離れが突出しているとのことでしたが、今回の調査の結果の背景に、若者のパソコン離れが一因としてあるのかもしれません。

 

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