ジェームズ ダイソン アワード 2016

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ジェームズ ダイソン アワード 2016

7月19日まで募集が行われていた今年で11回目となる「ジェームズ ダイソン アワード 2016」は、9月8日に国内最優秀賞と国内審査通過作品を発表しました。

ジェームズ ダイソン アワードとは、ダイソンが提携している教育慈善団体 ジェームズ ダイソン財団が主催する国際エンジニアリングアワードです。日本、英国、ドイツ、フランス、米国、カナダ、中国、韓国など22カ国(昨年は20カ国)において、プロダクトデザインや工業デザイン、エンジニアリングを専攻する大学生と大学院生または卒業後4年以内の卒業生が対象となっています。国際最優秀賞1作品には3万ポンド(約540万円)の賞金、国際最優秀賞受賞者を輩出した学部には5000ポンド(約89万円)の寄付金が贈られます。国際準優秀賞2作品には賞金5000ポンド(約89万円)、国内最優秀賞1作品には賞金2000ポンド(約36万円)が贈られます。
昨年は世界から710作品の応募があり、最も多かったのはイギリスの85作品で、日本からは35作品の応募があったそうです。ちなみに日本の35作品は20カ国中10位でした。

昨年(2015年)の国際最優秀賞はカナダのウォールタールー大学出身者によって開発された導電性と絶縁性の2種類のインクを使って、2層の回路基板をプリントできる電気回路基板プリンタの「Voltera V-ONE」です。Voltera V-ONEは、キックスターターで50万ドル(約5500万円)を調達しており、賞金と合わせて2016年中の商品化を目指しています。

Voltera V-ONE

v-one_001_r(https://www.kickstarter.com/projects/voltera/voltera-your-circuit-board-prototyping-machine/description より)

昨年(2015年)の国内最優秀賞は「LIGHT STRAP – 災害時に非常灯になるつり革」が選ばれています。

LIGHT STRAP

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(http://tetsuson.com/2016/html/works/work_6.html より)

その他優秀賞は、疲れにくいハイヒール「YaCHAIKA」、震災で水道管からの送水が止まった際に、水道管に残った水を汲み出す「BICHIKU Faucet」、人工知能(AI)を搭載した排せつ検知シート「Lifilm」、水をUVライトで除菌する「Fillap」です。

Voltera V-ONEのように、受賞作品の中には商品化されたものや商品化の準備が進められているもの、受賞を機に起業を検討する応募者も多数いるとのことです。日本の「YaCHAIKA」や「Lifilm」も商品化が進められており、「YaCHAIKA」は西武が販売するようです。「Lifilm」は開発者の宇井さんの会社abaとパラマウントベッドが「排泄検知シートLifi(リフィ)」として販売を目指していくようです。2016年の受賞作品の中にも後述のように製品化を目指しているものもあります。

2016の国内優秀作品

Communication Stick(国内最優秀賞)

Communication Stickは、通信機能や音声読み上げ機能を搭載し、杖に向かって話すとテキストメッセージを送信し、受信したテキストメッセージは音声で読み上げます。さらに転倒を検知すると位置情報を通知する機能も備えています。被介護者と介護スタッフをつなぐスマート「杖」として2018年の製品化を目指しているそうです。

stich_001_r(http://www.jamesdysonaward.org/ja/projects/communication-stick/ より)

TasKi(国内審査2位)

TasKiは腕を長時間あげたまま行う作業をサポートするツールです。バネやヒンジといった機構の組み合わせでアシスト力を発揮するものでバッテリーなどは必要ありません。開発したのは中央大学の山田泰之助教で、昨年も疲れにくいハイヒール「YaCHAIKA」で準優秀賞を受賞しておられます。

taski_001_r(http://www.jamesdysonaward.org/ja/projects/taski/ より)

OTON GLASS(国内審査3位)

文字を読むのに時間がかかる、読み違えてしまうといった文字を読むことが困難な方に、読む行為をサポートするスマートグラスです。カメラで文字を撮影し、OCRと音声変換で読み上げます。OTON GLASSには二つのカメラがあり、一つはユーザーの視線を取得し、もう一つはユーザーが読みたい文字を撮影します。文字が音声化されたものはイヤホンで聞きます。

oton_001_r(http://www.jamesdysonaward.org/ja/projects/oton-glass/ より)

Design for sound~Sound Microscope(国内審査4位)

人間の可聴域外の音を知覚するための「音の顕微鏡」です。現状では、音質的な問題からも実現可能なものではないことからビデオプロトタイピングという形での作品となっています。

soundmicroscope_001_r(http://www.jamesdysonaward.org/ja/projects/design-sound-sound-microscope/ より)

color2vibs(国内審査5位)

色の違いバイブレーターによる振動の違いに置き換え、指先に伝えるものです。光センサーで色を赤緑青の三原色に分解し、三食に対応したバイブレーターを色の強さに応じて振動させることで、視覚障害者が触っているものの色調の違いを指先に感じる振動の違いとして識別します。本品は、連続的に測定し、3つのバイブレーターも測定値に連動しているので、色の分布を把握することもできます。

color2vibs_001_r(http://www.jamesdysonaward.org/ja/projects/color2vibs/ より)

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