アンプラグド

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情報科が共通テストの科目に

先日(2018年5月17日)、2024年度の「大学入学共通テスト」から、プログラミングなどの情報科目を出題の教科に加える方針が、政府の未来投資会議で検討されることになったとのニュースがありました。

2016年に経済産業省から出された「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査」では、2019年をピークに日本のIT人材供給力が低下し、2018年で約25万人のIT人材不足が、2030年には約59万人、最大79万人不足すると予想しています。

世界でAI人材の需要が高まり争奪戦が激化する中で、人材不足の状況を少しでも改善することを狙ったもので、報道では、会議において大学入試で情報の試験を必須化するという意見もあったようですが、文科省は、共通テストの科目として、各大学の判断で活用できるようにする考えのようです。

unplugged_001_R(IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果平成28年6月10日商務情報政策局 情報処理振興課www.meti.go.jp/policy/it_policy/jinzai/27FY/ITjinzai_report_summary.pdf より)

コンピュータを使わないプログラミング教育

小学校からのプログラミング教育の必修化、情報科目の大学入試の試験科目化と、ようやく日本のプログラミン教育も体系化されたものとして動き始めかけてきたように感じます。かつて、子どもが身に着けるべき基礎基本は「読み、書き、そろばん」と言われていましたが、現在では「アルゴリズム、オーディオ、ビジュアル」であるという人もいます。

ところで、プログラミング教育というと、コンピュータを使うものと思い込んでいますが、学習指導要領には、

「児童がプログラミングを体験しながら,コンピュータに意図した処理を行わせるために必要な論理的思考力を身に付けるための学習活動」

とあり、「論理的思考力を身に着けさせるための学習活動」とあり、「プログラミング的思考」については、

「自分が意図する一連の活動を実現するために,どのような動きの組合せが必要であり、一つ一つの動きに対応した記号を、どのように組み合わせたらいいのか、記号の組合せをどのように改善していけば、より意図した活動に近づくのか、といったことを論理的に考えていく力」

と定義しています。学習指導要領やその解説を見ても、プログラミングを体験するとしながらも、プログラミングに取り組むねらいは,プログラミング言語を覚えたり、プログラミングの技能を習得したりといったことではないとしていますし、プログラミングの学習のためにコンピュータを使わなければならないといったことも書いてありません。

(小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 平成29年7月  総則編 文部科学省 参照)

プログラミング教育は、Scratchのようなプログラミングのためのソフトウェアを使ったものやロボットを制御するロボットプログラミングだけでなく、アンプラグドと呼ばれるコンピュータやロボットを使わないプログラミング教育があります。コンピュータを使わずに情報科学を教えることから「コンピュータサイエンスアンプラグド(Computer Science Unplugged :CSアンプラグド)」とも言っています。

プログラミング教育は、このように大まかには①コンピュータを使わないで原理・プログラミングを教える(アンプラグド)、②ソフトを使うプログラミング、③ロボットを制御するもの3つに分ける考え方もあるようです。

CSアンプラグド

アンプラグドはプラグを通さないという意味で、CSアンプラグドはニュージーランドのカンタベリー大学でTim Bell博士らが2005年ごろに開発した教育法です。プログラミングの手法ではなくプログラミングの思考法や原理といったものをアクティビティと呼ばれるゲームや手品、グループ活動など通して、子供が体で体験しながら理解できるようにと開発されたものです。

コンピュータサイエンスアンプラグド(http://csunplugged.jp/)というサイトで、様々な教材が紹介されています。

例えば、一番最初に紹介されている「点を数える」という教材では、1、2、4、8、16の数字がオモテ面に書かれた5枚のカードを用意し、それを5人の子どもに1枚ずつ持たせてその数を合計して数字を作り出すゲームです。表と裏(0と1)の2つ数字の組み合わせだけで0から31までの数を表現できることを通して、2進数の仕組みを体験することができます。

「いちばん軽いといちばん重い」という教材は、大きさは同じですが重さが違う8個の入れ物(動画にはフィルムケースに砂を入れたものが使われています)を天秤を使って、できるだけ少ない回数で軽い順に並べるというゲームで、整列アルゴリズムを学習する教材です。

 

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