光メモリチップ

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光メモリーチップ

情報を光で書き込み、光で読み出せる不揮発性の光メモリーチップ(データを永久保存できる初の完全光ベースメモリチップ)を開発したとのニュースがありました。報道では、相変化型メモリー(※1)で一般的なGe2Sb2Te5 (GST)という材料を用いて、光メモリーとしては初めて不揮発性メモリーを実現したとありました。このGe2Sb2Te5 (GST)は書き換え可能なCDやDVDで使用されているものと同で、原理はGSTが結晶状態とアモルファス状態の間で切り替わることによって光の透過性が変化することを利用するのだそうです。

従来のチップでは電気を使用するため、回路の中を電子が動き回ることで熱が発生しますが、光の場合は熱は一切発生しません。

実は、これまでにも光メモリーチップは試みられてきました。ただ、電力が供給されていないとデータを記憶できませんでした。2014年にNTTの「ナノフォトニクスセンタ(NPC)」が、光メモリーで、100bitを超える集積に成功しています。その前の2012年には、フォトニック結晶を用いて光ナノ共振器を開発し、これを記憶素子とし30nW以下の動作電力で10秒以上の情報保持が可能な4bitの光メモリを開発しています。

今日のコンピュータでは、プロセッサとメモリ間のフォンノイマンボトルネック(※2)の制約を受けてしまいます。この問題がある限りプロセッサを高速化しても意味がないという人もいます。そこで、メモリと処理機能も光ベースにする必要があるわけですが、メモリーの光化によって将来的には、メモリーの高密度化、および消費電力やアクセス時間の大幅低減が進み、論理回路やフォトニック結晶と組み合せて現在よりも50〜100倍も高速なマシンを手に入れることができるかもしれないと期待されています。

(※1)相変化メモリは、相変化記録技術を利用した、不揮発性メモリです。相変化記録技術とは、記録層にレーザー光を当てることで記録層の性質を結晶状態/非結晶状態(アモルファス)に変化させ、結晶とアモルファスの光の反射率が異なることを利用したものです。PCRAM・PRAM・PCMとも呼ばれています。

(※2)ノイマン型では、記憶装置に命令を格納しています。従って、命令を実行するにはバスを通じて記憶装置にアクセスし、命令レジスタに次に実行する命令を読込みます。その際、CPU速度は高性能でも記憶装置のアクセス速度が遅いとコンピュータ全体が制約を受けることになります。CPU処理能力がデータ転送能力により制約を受けることになります。この制約を「フォンノイマン・ボトルネック」といいます。

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(日経テクノロジーhttp://techon.nikkeibp.co.jp/atcl/news/15/092400439/?SS=imgview&FD=477457129 より)

 次世代メモリ

次世代メモリと呼ばれている不揮発性メモリには、「MRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)磁気抵抗型メモリ」「PRAM(Phase Change Random Access Memory)相変化メモリ)」「ReRAM(Resistance Random Access Memory)抵抗変化型メモリ」「FeRAM (Ferroelectric Random Access Memory)強誘電体メモリ」「STT-MRAM(spin transfer torque‐MRAM)スピン注入磁化反転メモリ」などがあります。それぞれのデータの記録する原理が異なります。

MRAMは、既存のフラッシュメモリにはデータの書換えに制限があるのに対して、制限がないという特徴があります。ちなみにPRAMやReRAMも書き換え回数は無制限ではありません。

STT-MRAMは、スピン注入磁化反転と呼ぶデータ書き換え技術を用い、動作速度が速く、書き換え回数が無制限という特徴があります。

なお、下図の「PRAM」は相変化メモリのことで「PCM」と同じです。また、「FeRAM」は不揮発性メモリですが、構造などはDRAMに似ており、読み書きはフラッシュメモリの10倍以上速く信頼性も高いとされています。

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(http://www.nedo.go.jp/hyoukabu/articles/201008fujitsu_semicon/index.html より)

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(http://pc.watch.impress.co.jp/img/pcw/docs/601/975/html/photo001.jpg.html より)

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(http://www.asyura2.com/09/it11/msg/856.html より)

(執筆中)

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