インタラクティブサイネージ

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デジタルサイネージの進化

最近は、街中でデジタルサイネージをよく見かけるようになってきました。2020年の東京オリンピック・パラリンピックでは、訪日外国人への情報提供ツールとしてますます増えると予想されています。画像や動画などのコンテンツをディスプレイに表示するだけでなく、インタラクティブなサイネージも増えてきました。タッチパネル式のディスプレイなどを利用したものは以前からありましたが、最近は、モニタの前を人が通ったことに反応して映像を変化させたり、床の上を歩くと足元に水面の波紋を表示させたりするものもあります。さらに、お客が手にした衣服をミラー上に映し出しコーディネートを確認する、美容室の鏡に髪型が映し出されスタイルを疑似体験する、サイネージの前の人の表情などを読み取っておすすめの商品を教えてくれる、ミラーの前に座ると、顔認識技術で体調をチェックしたり、メイクの方法をリコメンドして、メイクのシミュレーションができたりといったように進化しているようです。

このような「対話型」「双方向型」のデジタルサイネージを「インタラクティブサイネージ」とか、「スマートミラー」「ミラーサイネージ」「インタラクティブミラー(株式会社ノングリッドの商標登録)」などいろいろな呼び方がされているようです。

ちなみに、デジタルサイネージについては、デジタルサイネージコンソーシアムは次のように定義しています。

「デジタルサイネージ」とは、屋外・店頭・公共空間・交通機関など、あらゆる場所で、ネットワークに接続したディスプレイなどの電子的な表示機器を使って情報を発信するシステムのことです。

(デジタルサイネージ システムガイドブック 2009 年6 月10 日 Ver.1.0 版 デジタルサイネージコンソーシアム システム部会 http://www.digital-signage.jp/download/DS_System_Guide_Book_09-0609.pdf より)

アテンドサイネージ

サイネージはロケーション(店舗、公共施設、アミューズメント施設など)、利用目的(広告、インフォメーション、アンビエント、災害など)、システム(スタンドアロン型、ネットワーク型、クラウド型)などによっていくつかのパターンに分類できるようです。そして、インタラクティブ性を備えたものをコンソーシアムではアテンドサイネージと呼んでいます。アテンド(attend)とは、人の世話や接待という意味です。「Attend Signage Guidelines」では次のように定義しています。

主に情報提供及び案内等の利用者に便益を提供でき、インタラクティブ性をそなえたデジタルサイネージのことをアテンドサイネージと定義する。

インタラクティブ性があっても案内を目的としないエンターテイメント系サイネージ、例えばカメラを使って利用者の顔や手の動きに合わせて反応する演出を行うサイネージや演出システムなどは、アテンドサイネージには分類しない。

(Attend Signage Guidelines 一般社団法人 デジタルサイネージコンソーシアム ユーザーエクスペリエンス部会 2017 年1 月10 日 初版 www.digital-signage.jp/files/information/share/417474656e645369676e61676547756964656c696e65.pdf より)

また、総務省デジタルサイネージWG資料では次のように定義しています。

サイネージが多様、多機能化成熟していく中で、来街者、利用者が情報取得に向かうインタラクティブ性を伴うものを「アテンドサイネージ」と言葉を定義。

(総務省デジタルサイネージWG資料 資料4-5「デジタルサイネージコンソーシアム(DSC)における標準化を見据えた活動状況について」2015年3月23日http://www.soumu.go.jp/main_content/000348707.pdf より)

デジタルサイネージとスマホの連携

デジタルサイネージとスマートフォンを連携させる活用法が増えてきているようです。

デジタルサイネージに表示されている案内の詳しい情報を自分のスマホで確認するといった使い方や、お客が自分のスマホをコントローラのように操作してデジタルサイネージでゲームをプレイし、勝てば景品などがもらえるといった使い方があります。

楽天の「WallSHOP(ウォールショップ)」は、商品が映し出された巨大デジタルサイネージ上で、ユーザーのスマホをカーソルのコントローラーにして買い物体験できるというもので、専用のアプリなどは不要で、複数のユーザーが同時に操作できるそうです。

凸版印刷のタッチパネル式テーブル型デジタル・サイネージ「カタログ TakeOut(テイクアウト)」は、画面上のデジタルコンテンツを本棚から本を取り出すような感じで簡単にスマートフォンなどにダウンロードし持ち帰ることができるというものです。

Bluetoothを利用してデジタルサイネージの情報をスマホから更新するとか、スマホで撮影した動画をデジタルサイネージで表示するといったものがあります。また、街中のサイネージのカメラで撮影した写真をメールで送ることができる「記念撮影機能」を有するものもあります。

パナソニックが開発を進めているものに、スマートフォンとの連携で案内看板の多言語対応化があります。光IDという可視光通信を利用したもので、デジタルサイネージディスプレイのLEDから光IDを送信しスマートフォンのカメラで認識して、駅の路線図が母国語でスマートフォンに表示されるというものです。

ツイッター、インスタグラム、フェイスブックなどのSNSと連携して、画像、コメントを投稿するだけでサイネージの表示画像を更新し、さらにSNSのコメントも自動レイアウトされてサイネージに表示するというサービスもあります。また、顔認証システム搭載のデジタルサイネージのカメラで自分の写真を撮ってFacebookにアップするというものや、企業のfacebookに“いいね”とすると商品がもらえるといったSNS連動のデジタルサイネージもあるようです。

静岡市で運用されている「ばびまち」は、サイネージに登録したお店情報をスマホに自動展開し、スマートフォンのGPS機能でユーザを店舗まで誘導する案内サービスがあります。

サイネージとスマホでは表示される情報量、表示の方法(画面切り替え、スクロール)などが違いますので、表示する情報の内容や見せ方は違ってきます。従って、双方のよさが生かされる連携の仕方が大事になってくるのかもしれません。

また、2020年に向けて、デジタルサイネージの情報のパーソナライズがますます進むと言われています。さらに、緊急時の一斉配信プラットフォームとしての役割もデジタルサイネージに期待されています。

 

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