oneM2Mリリース1

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oneM2Mリリース1

oneM2Mは、2015年1月に認証用テスト仕様の規定を行うワーキンググループ「Test」を設立し、2015年2月に初めての技術仕様書「リリース1標準」(www.onem2m.org/release1)を発行しました。

リリース1は、「要求条件」「機能アーキテクチャ」「API仕様」「セキュリティソリューション」「CoAP、MQTT、HTTPなどの一般的な業界プロトコル」「OMA」「ブロードバンドフォーラム」などからなる10個の技術仕様のセットです。

TS 0001 – Functional Architecture, 機能アーキテクチャ

TS 0002 – Requirements, 要求条件

TS 0003 – Security Solutions, セキュリティ・ソリューション

TS 0004 – Service Layer Core Protocol Specification, サービスレイヤ・コア・プロトコル仕様

TS 0005 – Management enablement (OMA), マネジメント・イネーブルメント(OMA)

TS 0006 – Management enablement (BBF), マネジメント・イネーブルメント(BBF)

TS 0008 – CoAP Protocol Binding, CoAPプロトコル・バインディング

TS 0009 – HTTP Protocol Binding, HTTPプロトコル・バインディング

TS 0010 – MQTT Protocol Binding, MQTTプロトコル・バインディング

TS 0011 – Common Terminology, 共通用語

リリース1に加えてホワイトペーパーも発表されています。ホワイトペーパーでは、M2MとIoT市場が直面する問題の概要を示し、oneM2Mがそれらの解決にどのように貢献しようとしているかを示しています。

次期リリース2の発行は2016年5月を目標にしており、AllSeen AllianceやGSMA、OMAの規格との連携も進めていくようです。

oneM2M

oneM2Mは、M2Mサービス層の標準化を推進するため、世界の主要な7標準開発機関によって2012年に結成された組織です。現在のoneM2Mメンバーは、産業用メーカーとサプライヤー、コンシューマーデバイスメーカー、部品サプライヤー、および通信事業者など193社(2015年5月現在)です。また、欧米やアジアの標準化団体、さらに他のM2Mに関連した業界団体(Open Mobile Alliance(OMA)、Personal Connected Health Alliance(PCHA)、Home Gateway Initiative(HGI)、Broadband Forum(BBF)、新世代M2Mコンソーシアム、Global Platform )も参加しています。

oneM2Mは、スマートグリッド、コネクテッドカー、ホームオートメーション、公共の安全、健康などのアプリケーションやサービスをサポートするフレームワークを提供し、業種内に閉じて垂直統合的に行われているビジネスを、水平展開型ビジネスに変革することによって、業種を超えた新サービスを生み出すことを目指しています。

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(ARIB / TTC共催セミナー2M標準化最新動向– oneM2M技術仕様(初版)の全貌–より)

oneM2Mの標準化対象

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(NTTDOCOMOテクニカルジャーナルVol.23https://www.nttdocomo.co.jp/binary/pdf/corporate/technology/rd/technical_journal/bn/vol23_1/vol23_1_005jp.pdf より)

上図はM2M 階層(レイヤ)で、上から順にM2Mアプリケーション、M2Mプラットフォーム、ネットワーク(アクセス+コア)となっています。oneM2Mが対象としているのはM2Mプラットフォームです。M2Mゲートウェイは、OMA、BBF などが活動していて、oneM2M も標準化を行っています。最下層のM2MデバイスでのoneM2Mの役割は、oneM2Mサービスのために機能配備すべきロジカルな仕様に関するものです。

oneM2Mの基本設計の特徴は、アプリケーション、共通プラットフォーム、ネットワークサービスという3つのレイヤーとそれぞれを結ぶ参照点を定義し、そして「アプリケーション管理」や「発見」、「通信管理/配布機能」など12個のCommon Service Functionという共通のサービス機能を定めたことです。前述のようにoneM2Mの標準化対象はこの共通プラットフォームですので、アプリケーションやネットワークサービスなどの種類は問いません。

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(日経PB社http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/column/14/112800109/120100003/?ST=iotnext&P=2 より)

 12個のCommon Service Function

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(日経PB社http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/column/14/112800109/120100003/?ST=iotnext&P=2 より)

登録CSF(Common Service Function) は、被レジスト側のCSEのサービスを享受できるように登録します。

通信管理/配布機能CSF は、主として他ノードとの通信を管理します。例えば、LAN やWANなど効率的なものを選択したり、通信データの小さなものをまとめて送るスケジューリングしたりします。

セキュリティCSFは、アクセス制限のための認証、ノード・ノード間通信の安全を確立します。

デバイス管理CSF は、携帯網で広く使われているデバイス管理機能をM2M でも使えるようにします。

ネットワークサービス連携CSFは、データを測定しないときや通信しないときにはスリープ状態にし、1 日1 回、データを送り終わったら、再びスリープ状態に戻るという使い方を可能にします。

サブスクリプション通知CSF は、変化がある閾値を超えたら通知する機能です。

リソース

M2M でシステムの利用やデバイス制御のために扱われる情報は、全てアドレスを持つリソースとして規程されています。Web設計思想のひとつであるRESTful構造が採用されていますので、ウェブとの親和性がよく、URI を指定することで簡単にリソースにアクセスでき、処理に必要なパラメータはリソースを介して授受されます。また、Statelessな操作が可能でサーバ側で内部状態を管理しないため、スケーラビリティが向上し、規模の拡張が容易になります。さらに、負荷分散への対応が容易になり、故障に強いシステムの構築が可能となります。加えて、メッセージの構造がシンプルであり、ウェブ系のアプリケーション、プロトコルとの親和性が非常に高いという特徴も備えています。

オペレーションは、CRUD(Create, Retrieve, Update, Delete)とnotify の5 つのオペランドで実現されるROA(Resource Oriented Architecture)と呼ばれる非常にシンプルなアーキテクチャ設計となっています。

(参照:平成26 年12 月19 日SCAT主催「第94 回テレコム技術情報セミナー~IoT の最新動向~」講演より)

(参照:ONEM2Mの概要 oneM2M Proto WG Vice Chair藤本真吾(富士通研究所)より)

(M2M標準化最新動向– oneM2M技術仕様(初版)の全貌–平成26年9月1日ARIB / TTC より)

初版仕様書からの改訂のポイント及び次期リリースの新機能

〇 非同期通信仕様の強化

バッテリー駆動デバイスでは電力消費を極力押さることが重要です。そこで、駆動時間を長くするため、デバイスが1度リクエストを送信し終わるとスリープ状態になる「非同期通信」をサポートしています。非同期通信では状態管理、メッセージ処理が複雑なため、通信エラーがあった場合にはアラートが返ってきたり、通信が成功したかどうかを発信側から確認したりする機能を備えています。

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(出典:ONEM2Mの概要 oneM2M Proto WG Vice Chair藤本真吾(富士通研究所)より)

〇 データフォーマットの最適化

実装者が迷わない仕様記述とIOT/M2M通信に特化した最適化の両立を図るため、JASON(JavaScript Object Notation、軽量なデータ記述言語の1つ)をサポートしています。さらに、M2Mシステムの多様な通信のプロトコルに対応するため、HTTP、CoAPに加えて、MQTTもサポートしました。

〇 技術仕様書間の整合性確保

関連WG間での協調作業を進めるため、技術仕様書間で整合性が取れていなかった箇所を修正しています。

〇 次期リリースの新機能

・セマンティックス(IoTデバイスの抽象化/共通モデル化)

・セキュリティ強化(プライバシー保護/Dynamic認可)

・機器を共通プラットフォームに接続するまでの設定の簡略化(Device Configuration)

・工場など生産現場向けの拡張(Industrial Enablement)

 

(スマートグリッドフォーラム http://sgforum.impress.co.jp/article/1589 より)

 

 

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