OCF/OIC/AllSeen Alliance

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OCFとAllSeen Allianceの合併

OCF(Open Connectivity Foundation)の2016年12月6日のプレスリリースによれば、新たに68社が加入して会員数が300社以上になったとのことです。加入企業にはLG電子、ハイアールグループ、ネットギア、バッファロー、シャープなどが含まれています。急増した理由について、OCFとAllSeenアライアンスが先月発表したOCF名と規約の下で合併し、共通のIoT規格を策定するという共通目標を掲げたことを受けたものであるとしています。
なお、OCFとAllSeen Allianceの合併は「last month 」とありますが、公表されたのは10月10日です。

ところで、OCFは下図にあるように2016年2月にできた新しい組織です。OCFはインテルやサムスン、デルなどが中心となって2014年7月に設立したOpen Interconnect Consortium(OIC)と、2013年12月にQualcommが中心となって設立したAllseen Allianceの主力メンバーであるマイクロソフト、クアルコム、エレクトロラックスの3社がボードメンバーとして参加して組織されました。実体としてはOICの後継組織のようになっており、報道も「OCFと改名」としているところがありました。しかし、OCFは名前の変更ではなく、新しい団体であるとしていました。ですが、2月のこの時点ではOICとAllseen Allianceが組織的統合をしたわけではありませんでした。

そして、2016年10月10日にOCFの組織名称および規約の下に、2団体を合併(merger)する合意がなされ、そしてAllseenの全ての活動がOCFに移管されることになりました。事実上OCFがAllseenを吸収した形になりました。

OCFとAllseen Allianceの両方ともにおいてLinux Foundationがホストしていましたが、Linux Foundation(※3)としては互いにベネフィットできる関係を築けるように働きかけていたようです。

OCFの設立の趣旨は、乱立している IoT 関連技術をまとめるため、新しいエコシステムを定義することとしています。ですが、当面の間、AllseenのAlljoynとOCFのIoTivityの2つのプロジェクが存続し、両プロジェクトは相互に協力して、OCFとして単一の仕様および実装の開発を進めていくことを確認しているようです。

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(http://kaikreuzer.blogspot.jp/ より)

(※1)Open Interconnect Consortium (OIC)
OIC は2014 年にIntel 、Atmel、Broadcom、Dell、Samsung Electronics、Wind Riverなどによって設立された非営利団体です。同コンソーシアムの出資により、Linux Foundationとの協業プロジェクトとして「IoTivity」を設置し、通信プロトコル、ソフト・センサー等の各機能を規定した同仕様書に基づくオープンソースを活用した機器間の安全でシームレスな接続の開発を促進しています。
2016 年2 月にすべてのボードとメンバーがOpen Connectivity Foundation (OCF)に移転しています。

iotact_003_r(IoTivity Architecture  https://openconnectivity.org/wp-content/uploads/2016/01/Ashok-Subash.pdf より)

(※2)AllSeen Alliance
AllSeen Allianceは200社以上の企業参加し(2015年12月現在)、Linux Foundationがホスティングする非営利団体です。Qualcommが開発したオープンソースのフレームワークAllJoynを推進しています。AllJoynはホストサーバに依存せず、機器同士が直接通信を行う自律分散型のネットワークモデルであるP2P型のデバイスを接続するための枠組です。

AllJoyn はOSや通信方式を問いません。OS/Transport層フリーとなっています。AllJoyn には次の5 つのAPIがあります。
① Discovery & Advertisement APIs
② Connection APIs
③ Interface APIs
④ Events and Actions APIs
⑤ Security APIs
また、既存の他システムとAllJoynをつなげるAllJoyn Device System Bridge という機能もあります。ただし、AllJoyn から非AllJoyn製品の制御はできますが、その逆はできません。また、プラグインの開発も必要となります。
Windows 10デバイスはAllJoyn対応で、スマホもアプリのインストトールでAllJoyn対応となります。AllSeen Alliance が対象とする家電の領域では、AllJoyn対応が少ないようです。

(※3)Linux Foundation
Linux Foundationは、2007年にLinuxオペレーティングシステムの普及をサポートすることを目的に設立された非営利のコンソーシアムです。具体的な活動としては「Linux の普及、中立的な協業と教育の場の提供」「Linux 開発の保護と支援」「技術プラットフォームとしての Linux の強化」などを行っています。2016年2月からブロックチェーンを開発するハイパーレッジャー・プロジェクトも主導しています。

(参考資料)

(IoTに関する研究開発・標準化動向について:2016年6月20日株式会社NTTデータ経営研究所渡邊 敏康http://smartiot-forum.jp/application/files/8314/7486/6253/sIoTf-techstd-ptf-20160620_07.pdf
(2016.4.7総務省情報通信審議会 IoT/M2Mの技術標準化、業界アライアンス最新動向:2016.4.7新世代M2Mコンソーシアム 理事(株)日立製作所 ICT統括本部事業主管 木下泰三http://www.soumu.go.jp/main_content/000415663.pdf
(ICT分野における国際標準化の推進と人材育成平成28年6月19日総務省情報通信国際戦略局通信規格課 藤田和重http://www.y-adagio.com/public/committees/std/ann_confs/mcc2016/T4-4.pdf
(平成 27 年度内外一体の経済成長にかかる国際経済調査事業(EU との規制協力:スマートアプライアンス分野における欧州の規制に関する調査)報告書 平成28 年3 月一般財団法人エネルギー総合工学研究所http://www.meti.go.jp/meti_lib/report/2016fy/000306.pdf

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