M2M等専用番号020

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M2M等専用番号020

総務省は2017年1月4日に、M2M等専用番号として020番号帯の利用制度を開始したことを発表しました。IoTサービスの普及・拡大に伴い、今後枯渇が見込まれている現在の090、080、070番号以外の新番号を割り当てるための省令の改正に伴うものです。当初は2016年中にも実施されるのではないかと言われていましたので、多少開始が遅れたようにも思われます。
総務省の発表に合わせてNTTドコモとKDDI(au)、ソフトバンクの携帯大手3社も同日、10月から順次「020」で始まるM2Mサービス専用の番号を提供することを発表しました。提供される番号数は、「020」の次が「0」と「4」を除く、8000万の番号です。
「020」の次の「0」と「4」を除くのは、現在使用されていることや誤認をさけるためです。「4」で始まる番号の一部は現在ポケベルとして使われており、「02046」が東京テレメッセージ、「02049」は沖縄テレメッセージが使っています。また。「020」の次に「0」が来る番号については、0077や 0088などの電話会社が提供する高度な電話サービスや着信課金サービス(0800)等で用いられる0AB0番号と似た番号になってしまうためです。また、提供される番号については、ユニバーサルサービスに係る負担金の対象外となるとのことです。

枯渇する番号

ところで今回の「020」の利用制度について総務省は、M2Mサービスでの使用番号数は平成32年には4,200万番号に達するとの予測(NTTアドバンステクノロジー:「固定電話の番号区画等に関する調査研究 報告書」平成27年3月)がある中で、現在090/080/070番号のうち、指定可能な番号数は070番号帯の3,740万番号のみという状況で早急に対策を行う必要から、M2M等専用番号として020番号を創設したとしています。

020_2017_003_r(総務省「資料:電気通信番号規則等の一部改正について」http://www.soumu.go.jp/main_content/000448946.pdf よりキビテク作成)

020_2017_002_r(総務省「資料:電気通信番号規則等の一部改正について」http://www.soumu.go.jp/main_content/000448946.pdf より)

サービスの対象

この「020」はM2Mに加えて、MNOおよびMVNO(※2)ユーザー向けにパケット通信のみを行うSIM単体やWiFiルータ用として「020」が付与されます。さらに、スマートフォンで家電や車載機器などを起動するといったサービスでの使用も想定されています。
自販機の在庫管理、電気や水道などのスマートメータ見守りサービステレマティクスサービススマートアグリ、建物や橋やトンネルなどの点検、電子マネーの決済など、IoTは幅広い用途で今後活用が進むと期待されていますが、020の割り当て開始はすでに敷設済みのLTE回線が使うことから普及に弾みがつくのではと期待されています。
平成27年10月27日にだされた情報通信審議会の答申では、M2Mの主な活用分野として次のようなことを想定しています。

遠隔での使用状況等監視

自動検針- スマートメーター
ビル環境管理
構造物ヘルスモニタリング- 橋梁モニタリング
遠隔機器監視- 重機・工場用機械等の保守
遠隔健康管理・介護- 在宅医療機器モニタリング

車両関係

テレマティクス- 交通情報・ナビ等の提供、- 運行管理
配送管理- 配送状況の把握 - コンテナ管理
車両位置情報管理 - 列車位置管理・運転士支援

見守り・セキュリティ

見守り(屋内)- ペット等の見守りカメラ
見守り(屋外)- 子供等の位置情報通知
不正侵入・盗難防止

自然環境の監視

自動監視・警報- 災害監視サンサー
育成環境の最適化 - 農業センサー

決済関係

在庫管理・決済- 自販機・ATM等の在庫管理、- モバイルPOS

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デジタルサイネージ

(「携帯電話番号の有効利用に向けた 電気通信番号に係る制度の在り方」 答申(案) 概要 平成27年10月27日 情報通信審議 http://www.soumu.go.jp/main_content/000383185.pdf より)

(総務省「資料:電気通信番号規則等の一部改正について」http://www.soumu.go.jp/main_content/000448946.pdf より要約)

(※1)MNOは「mobile network operator:移動体通信事業者」の頭文字をとったもので、移動体回線網を自社で保有し、かつ、通信サービスを提供する事業者で、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクなどがそうです。MVNOは「Mobile Virtual Network Operator:仮想移動体通信事業者」の頭文字をとったもので、仮想がつくように自社の回線網を持たず、他のMNOの回線を借りて通信サービスを提供する事業者です。

既存の番号との違い

「020」がM2M専用ということから、既存の番号(090/080/070)と比べて、次のような指定緩和がされています。

① 音声による緊急通報を行うことは想定されないため、「緊急通報」を要件としない。
② 番号ポータビリティは事業者の負担が大きくなることから指定要件としない。
③ 音声を利用するものではないことから、音声通話の品質は指定要件とはしない。
④ 固定電話ネットワーク利用者全般と通話するサービスはM2M等専用番号の対象とはしない。
⑤ 基地局免許の保有は、従来の携帯電話番号と同様、基地局の保有は指定要件とする。
(総務省「資料:電気通信番号規則等の一部改正について」http://www.soumu.go.jp/main_content/000448946.pdf より要約)

ところで、この制度で指定可能な番号数は8,000万となっていますが、これだけで足りるのかと疑問が浮かびます。総務省の資料を見ると当初11桁となっています。ということはいずれ足りなくなると桁数を増やすこと言うことなのでしょうか?
電話番号については、ITU-T(国際電気通信連合 電気通信標準化セクター) E.164勧告で規定されています。この番号は国番号を含む最大15桁を超えない10進数字列となっており、日本の国番は81ですので、残りは13桁ですからまだ2桁増やせることになります。しかし、海外から日本に電話をかけた場合、例えば東京「03」なら、市外局番の「0」が省かれ「+81-3-ABCD」となり、実際の桁数が一つ減ります。こうした場合はどう考えればいいのでしょうか?
いずれにせよ、番号を増やせる余地を残した制度のようです。

 

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