IoT規格 Threadとは?

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2016年11月27日追記しました。

Threadとは Nest Labsの推進するホームオートメーション向けプロトコルです

ThreadとはGoogle傘下のNest Labsが推進しているホームオートメーション向けプロトコルです。発表されたのは2014年です。
Nest社は、自動で動作するサーモスタットや、火災報知器を製造販売している会社です。(サーモスタットとは、センサを内蔵したエアコンのコントローラのようなもので、家屋内の温度の設定をする、壁面に取り付けて使う入力端末です。)

thread_home_requirements

(http://threadgroup.org/Portals/0/documents/events/ThreadIntro.pdf より)

(ちなみに、Nest社は元アップル幹部のTony Fadell氏とMatt Rogers氏が2010年に立ち上げた会社で、Google社による買収金額は約32億ドルでした。2016年11月現在では、もともとの創業者ファデル氏はすでにNest社を去っています。)

Google傘下のNest Labs社やARM社など7社により設立され、参加企業は約800社(2014年9月時点)

参加企業は、ARM社、freescale社、Nest社、Samsung社、Silicon Labs社、Qualcomm社、NXP社、OSRAM社、Yale社等です。日本企業ではMurata社が参加しています。詳しい参加メンバ企業はこちらのページに記載されています。
この規格に対応したデバイスを作るには最低でも年間2,500USDのAffiliate会員になる必要があります。Threadの発表によると2015年7月にはThreadに対応した製品が市場に出るそうです。
(2016年11月追記:Threadの公式サイトでは、まだ対応機器は紹介されておらず、今後発表しますとだけ記載されています。
2016年7月にThreadのバージョンが1.1になったため、対応機器の認証を1.1でこれから処理してゆくという状態にあるようです。

ThreadはOSI参照モデルのネットワーク層、トランスポート層の規格です

thread_osimodel

(http://threadgroup.org/portals/0/documents/resources/2016_05_10_ThreadPresentation.pdfより)

IPv6ベース、特に6LoWPANを用いた規格です。低消費電力で、同時に250のデバイスが接続可能な規格です。2.4GHz帯の250kbpsの通信です。
(6LowPANについてはこちらの記事をご覧ください。)

Thread技術の概要

デバイスには、大まかにBorderRouter、Thread Router、RouterにもなれるEnd Deviceと、Routerの種類が定義されています。

thread_network
(http://threadgroup.org/portals/0/documents/resources/2016_05_10_ThreadPresentation.pdfより)

上手のように、Border Routerを介して、End Deviceは外部のクラウドサービスからアクセス可能です。ここでのThread Leaderは、Thread Routerのうちネットワークのパラメタの管理など特定の機能を行うものを指します。このネットワークの構成が変更されると必要に応じて動的に別のRouterがLeaderになります。
Border RouterはIEEE(R) 802.15.4とそれ以外の物理層のネットワークを持つどのような機器でもなれるとしています。たとえば、セットトップボックスや、WiFiと802.15.4を持つスマートサーモスタット等です。

一つのThreadネットワークの中に、Border Routerは多数、Thread Leaderは1個、Thread Routerは最大32個、End Deviceは一個のRouterにつき最大64個存在することができます。

すべてのデバイスはIPv6アドレスに加えて短いアドレスをこのHAN(Home Area Network)上に持っており、外部クラウドサービスはEnd Deviceのアドレスを直接指定してアクセスできます。

セキュリティに関しては、新規デバイスと稼働デバイスとの間でDTLSセッションが用いられ、全てのメッセージの通信に際してMACセキュリティが用いられます。

すぐに試すには?

Freescale社からThread対応の無線マイクロコントローラ「Kinetis(キネティス)KW41Z」が出ています。

また、
2016年5月には、オープンソースの、Threadプロトコルの実装がこちらのGithubで公開されましたのでこちも利用できます。

Thread搭載機器の事例

2016年11月時点ではまだ市場に出ているものはありませんが、下記の報道があります。

 既にスマート電球のLIFX、洗濯機のWhirlpool、自動車のMercedes-BenzなどがこのAPIを利用してサービスを開発しているという。例えば、LIFXは煙探知機が異常を検知すると電球が赤く赤く点灯する機能を、Mercedes-Benzは自動車が帰路につくと到着予想帰宅時間をサーモスタットに通知し、帰宅時に快適な温度になるように自動設定する機能などを提供するという。(http://cloud.watch.impress.co.jp/docs/column/infostand/20140707_656665.html より)

 

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