グーグルサイエンスフェア(Google Science Fair)

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Google Science Fair

Google Science Fair は、2011年から行われており、13~18 歳の個人とチームを対象とする国際的なオンライン科学技術コンテストです。このイベントはレゴエデュケーション、ナショナルジオグラフィック、Scientific American、およびVirgin Galacticなどと提携して実施されており、グランプリ受賞者には Google から 50,000 US ドルの奨学金が授与されます。その他、20 組のグローバル ファイナリストには、さまざまなすばらしい賞品や特典が用意されており、例えば、エクスプローラー賞は、親または保護者 1 名とともに、ガラパゴス諸島への 10 日間の旅行に招待されます。

「Scientific American Innovator」(イノベーター)賞

「Google Technologist」(テクノロジスト)賞

「National Geographic Explorer」(エクスプローラー)賞

「LEGO Education Builder」(ビルダー)賞

「Virgin Galactic Pioneer」(パイオニア)賞

「Community Impact」(地域社会貢献)賞

「Incubator」(起業家育成)賞

「Inspiring Educator Award」(アドバイザー)賞

参加者は子供ですが、過去のファイナリストたちは、「新しいインフルエンザ治療薬」「電池のいらない懐中電灯」「より安全な暗号化のアルゴリズム」など、大人の科学者も顔負けの研究成果を上げています。

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(http://www.inexplores.com/google-science-fair-2015-contest-complete-information/ より)

2015年のグランプリ

2015年のグランプリを獲得したのは、17歳の女子高生Olivia Halliseyさんです。

彼女はエボラウィルスの画期的な検査法を編み出しました。現在のエボラウイルス検出方法は、複雑で費用がかかるうえ継続的な冷却を必要とし、検査から診断の確定まで12 時間もかかるそうです。アフリカの現地では、電力も冷凍設備も十分ではありませんので、さらに検査結果が分かるまで何日もかかることがあります。そして、検査結果が出るまでの間に感染が拡大してしまうということが起きてしまうのです。エボラウイルスの根本的な治療法がない現状では、エボラウイルスの拡散を食い止めることが最良の方法です。できるだけ早く患者を特定し、隔離することです。そこで、彼女は冷凍せずに検体を安定的に保てる温度非依存性のエボラ検査カード(EAC)を作製することを思いつき、タフツ大学の協力を得て、30 分以内の色の変化に基づいてエボラウイルス抗原の迅速、安価、高精度な検出が可能な検査シートを作る方法を見つけました。

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(https://googleblog.blogspot.jp/2015/09/supporting-young-scientists-fair.html より)

過去の受賞プロジェクト

過去の受賞者のプロジェクトでは、「ネットいじめを未然に防ぐ方法を研究」(2014年度グローバル ファイナリスト)、「関節炎の患者のために手の力を強化して物をしっかり掴めるようにする外骨格グローブを考案」(2013年度ファイナリスト)、検査結果からパターンを検知して乳がんを判別できるコンピュータプログラム「乳がんのためのグローバル ニューラル ネットワーク クラウド サービス」(2012年度グランプリ受賞者)などがあります。ちなみに、この乳がんの判別アプリは17歳の女子高生が開発したもので、その診断の正解率は99.11%だそうです。

2013年にグランプリを獲得したのはカリフォルニアに住む17歳のエリック・チェン君です。彼はなんとインフルエンザの新薬を開発しました。エンドヌクレアーゼと呼ばれるウイルスタンパクの生成を抑える化合物を発見したそうです。これは全てのインフルエンザウイルスに効果があり、実用化されれば新型が出現する度に新しいワクチンを作り出す必要がなくなるそうです。もちろん臨床試験などもあるでしょうから、まだ実用化されたわけではありませんが、パンデミックを抑える有効な手段になるのでは期待してしまいます。

他にも「手のぬくもりだけで光るLEdライト」「パトカーや救急車が渋滞に巻き込まれずに現場に急行出来るアプリ」「たった20秒で携帯電話をフルチャージする極小充電デバイスの発明」など、どれもこれも実にユニークで才能あふれる高度な研究です。

2015年の各地域のファイナリスト90名(今回は91名か?)の中に中国や韓国、シンガポールなどアジア諸国からも何人も入っていますが、日本人が一人も入っていないのが残念でもあり、日本の将来に不安を感じてしまいます。

 

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