Society 5.0

society_003_R

Society 5.0

Society 5.0は政府の総合科学技術・イノベーション会議で検討され、2016年1月に閣議決定された2016年度から5年間の科学技術政策の基本指針「第5期科学技術基本計画」の中で使われている言葉です。

基本計画の「第2章 未来の産業創造と社会変革に向けた新たな価値創出の取組」の「(2)世界に先駆けた「超スマート社会」の実現(Society 5.0)」として目次にあげられ、本文中には次のように記されています。

ICTを最大限に活用し、サイバー空間とフィジカル空間(現実世界)とを融合させた取組により、人々に豊かさをもたらす「超スマート社会」を未来社会の姿として共有し、その実現に向けた一連の取組を更に深化させつつ「Society 5.0」として強力に推進し、世界に先駆けて超スマート社会を実現していく。

(第5期科学技術基本計画 より)

Societyとは社会とか共同体という意味ですが、注釈には、「狩猟社会、農耕社会、工業社会、情報社会に続くような新たな社会を生み出す変革を科学技術イノベーションが先導していく」とあることから5番目に出現すべき社会という意味で5.0とついているようです。ただ、本文には

世界では、ドイツの「インダストリー4.0」、米国の「先進製造パートナーシップ」、中国の「中国製造2025」等、ものづくり分野でICTを最大限に活用し、第4次産業革命とも言うべき変化を先導していく取組が、官民協力の下で打ち出され始めている。(第5期科学技術基本計画 より)

と世界の情勢を述べており、各国の取組に対抗する意味合いも含めて「Society 5.0」というインパクトのある言葉を使ったのではないかと想像します。

上記の本文中の記述だけでは、「Society 5.0」の意味が分かりにくいところもあるのですが、資料として出されている「第5期科学技術基本計画(答申)の概要」には、次のようにすっきりと「Society 5.0」を意味づけています。

サイバー空間とフィジカル空間(現実社会)が高度に融合した「超スマート社会」を未来の姿として共有し、その実現に向けた一連の取組を「Society 5.0」(※)とし、更に深化させつつ強力に推進

※ 狩猟社会、農耕社会、工業社会、情報社会に続くような新たな社会を生み出す変革を科学技術イノベーションが先導していく、という意味を持つ

(第5期科学技術基本計画(答申)の概要 より)

つまり、「Society 5.0」とは、「超スマート社会」の実現に向けた一連の取組を指しているようです。

超スマート社会

基本計画によれば、超スマート社会とは、

必要なもの・サービスを、必要な人に、必要な時に、必要なだけ提供し、社会の様々なニーズにきめ細かに対応でき、あらゆる人が質の高いサービスを受けられ、年齢、性別、地域、言語といった様々な違いを乗り越え、活き活きと快適に暮らすことのできる社会。(第5期科学技術基本計画 より)

と定義しています。

また、内閣府の「第2回 基盤技術の推進の在り方に関する検討会」に出された資料では、超スマート社会のイメージを

「①個別のシステムが更に高度化し、分野や地域を越えて結びつき、②3次元の地理データ、人間の行動データ、交通データ、環境観測データ、もの作りや農作物等の生産・流通データ等の多種多様で大量のデータ(ビッグデータ)を適切に収集・解析し、横断的に活用することにより、③必要なもの・サービスを、必要な人に、必要な時に、必要なだけ提供し、社会の様々なニーズに効率的かつきめ細やかに対応でき、④あらゆる人が質の高いサービスを受けられ、年齢、性別、地域、言語等にかかわらず、活き活きと快適に暮らせる社会」

(第2回 基盤技術の推進の在り方に関する検討会 H27.9.16資料1-3より)

 society_002_R

(科学技術イノベーション総合戦略2015における 重点化対象施策について【概要】平成27年9月18日 内閣府政策統括官 より)

としています。さらに超スマート社会が生み出す価値として、「人とロボット・AIとの共生」「オーダーメイド・サービス/サービスのクラウド化」「サービス・デバイドの解消」「ゲームチェンジ機会の増加」の4つを例として挙げています。

このような超スマート社会の実現には、産学官・関係府省連携の下で、IoTを有効活用した共通のプラットフォーム(超スマート社会サービスプラットフォーム)構築に必要となる取組を推進しなければならないと基本計画では述べています。そして、超スマート社会の競争力の維持・強化に関しては、ノウハウや知識の知的財産化や国際標準化を進めていくことやシステムのパッケージ輸出促進を通じて新ビジネスを創出すること、超スマート社会サービスプラットフォームに必要となる技術(サイバーセキュリティ、IoTシステム構築、ビッグデータ解析、AI、デバイスなど)と、新たな価値創出のコアとなる強みを有する技術(ロボット、センサ、バイオテクノロジー、素材・ナノテクノロジー、光・量子など)の中長期的視野からの強化などを挙げています。

 society_001_R

(第5期科学技術基本計画(答申)の概要 より)

 

1件のコメント

  1. 社会モデルの概念がとてもよいと思いました。

    通貨を使わないサービストレード概念を
    サービスのみの物々交換のように扱うサービスバンク構想があります。

    (http://www.sinya-ono.info

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です