Hannover Declaration(ハノーバー宣言)

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Hannover Declaration(ハノーバー宣言)

2017年3月20日からドイツのハノーバーで始まった「CeBIT」に先立って、「第四次産業革命に関する日独共同声明(ハノーバー宣言)」が採択されたことが新聞等で報道されています。経済産業省のニュースリリースでも公表されていますが、資料によれば、内容は大きく次の2点のようです。

一つ目は、2016年4月28日に経済産業省とドイツ経済エネルギー省との間で締結された「IoT・インダストリー4.0協力に関する共同声明」を閣僚級へと格上げすること。二つ目は、社会課題の解決に向け、新たな技術の積極的な活用、協力・協働及び人材育成が重要であるとの認識の下、9項目について相互の協力を進めることです。

4月に締結した「IoT・インダストリー4.0協力に関する共同声明」とは、具体的には「産業サイバーセキュリティ」「国際標準化」「規制改革」「中小企業」「人材育成」「研究開発」の6項目について、民間団体等の参加を得て両国間で連携していこうというものです。そして、今回の宣言において締結された協力項目は、(1)IoT・インダストリー4.0に関するサイバーセキュリティ、(2)国際標準化、(3)規制改革、(4)中小企業支援、(5)研究開発、(6)プラットフォーム(民間推進団体間の協力)、(7)デジタル人材育成、(8)自動車産業、(9)情報通信分野の協力の9項目です。

先の「IoT・インダストリー4.0協力に関する共同声明」と比べると、新たに「プラットフォーム」「自動車産業」「情報通信分野の協力」の項目が加わっています。しかし、「プラットフォーム」については、4月の共同声明の「日独共同声明の詳細(可能性のある協力分野)」として、7番目に挙げられています。

「ハノーバー宣言」では、9項目についてOutcomesとNext Stepsに分けて具体的な成果や進捗状況と今後の取組みが示されていますが、「プラットフォーム」については成果のみ記されています。また、「デジタル人材育成」「自動車産業」「情報通信分野の協力」については、「Next Steps(次のステップ)」のみとなっています。

hannover_002_R(経済産業省:ハノーバー宣言の概要http://www.meti.go.jp/press/2016/03/20170320002/20170320002-1.pdf  より)

また、9項目の具体的な内容については、経済産業省のニュースリリース及びハノーバー宣言の概要に下記のように記されています。

hannover_001_R(経済産業省:ハノーバー宣言の概要http://www.meti.go.jp/press/2016/03/20170320002/20170320002-1.pdf  より)

この内容の中身をもう少し見てみると、「情報通信分野の協力」には、将来的には人工知能や5世代移動体通信なども考えられているようです。「研究開発」では、共同研究ネットワーキング(CORNET)の資金拠出計画を通じて、日独企業、その団体、研究機関間の共同研究開発プロジェクトに資金を提供することや、両国の中小企業の競争力と国際化を強化するために、知識交換を支援することなども挙げています。「国際標準化」では、ISO、IEC、国際電気通信連合(ITU)を含む国際標準化フォーラムにおけるIoT標準化で協力していくことやECHONETコンソーシアムとEEbusの間の議論も進めていくようです。「サイバーセキュリティ関連の国際標準化」については、国際標準化機構(ISO)および国際電気標準会議(IEC)におけるIoTセキュリティの標準化を共同で推進することを目指すとしています。
新たに加わった「自動車産業」では、協議の枠組みを具体的に規定するため「電動モビリティ・自動運転・コネクテッドカーなどに関する覚書」を締結し、具体的な協力分野として次の8項目を挙げています。

1 電動モビリティ、次世代充電システム
2 特に水素・燃料電池をベースとした、他の代替車両
3 自動運転、コネクテッドカー、関連するセキュリティ-、安全、ダイナミックマップ(3Dマップ)などの技術
4 2国間および国際的な標準化
5 国際的な規制対応
6 中小企業のための支援
7 人材育成
8 研究開発

(経済産業省:電動モビリティ・自動運転・コネクテッドカー等に関する覚書 http://www.meti.go.jp/press/2016/03/20170320002/20170320002-6.pdf より)

CeBIT開催前日に安倍総理は、ハノーバー宣言の土台となることについてスピーチし、その中で、マシーンに対して新たな定義が必要になったこと、つながりが重要であり協力と協働が付加価値を作り成長を促す時代であると語っています。そして、ドイツ、欧州、日本の未来に大切なものは、「第一、イノベーション。第二、イノベーション。そして第三が、イノベーション」と強調していました。
また、CeBIT2017にあわせて発表された我が国の産業が目指す姿を示すコンセプト「Connected Industries」でも、三つの柱の中で、「人と機械・システムが対立するのではなく、協調する新しいデジタル社会の実現」「協力と協働を通じた課題解決」などが挙げられています。

 

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