Connected Industries

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Connected Industries

2017年6月19日に ”Connected Industries”シンポジウムが開催されました。Connected Industriesは、2017年3月のCeBITにおいて、日本の今後の産業の目指すコンセプトとして提唱されたもので、「様々なつながりにより新たな付加価値が創出される産業社会」を基本的な考え方としています。様々な“つながり”とは、「モノとモノ」「人と機械・システム」「人と技術」「国境を越えて企業と企業」「生産者と消費者」などです。
そしてこのコンセプトは3つの柱からなっており、経済産業省のニュースリリースでは次のように記しています。

1.人と機械・システムが対立するのではなく、協調する新しいデジタル社会の実現
・ AIもロボットも課題解決のためのツール。恐れたり、敵視するのではなく、人を助け、人の力を引き出すため積極活用を図る。
2. 協力と協働を通じた課題解決・地域や世界、地球の未来に現れるチャレンジは、いつも複雑で、企業間、産業間、 国と国が繋がり合ってこそ解ける。そのために協力と協働が必要。
3.人間中心の考えを貫き、デジタル技術の進展に即した人材育成の積極推進
(経済産業省 http://www.meti.go.jp/press/2016/03/20170320001/20170320001-1.pdf より)

また、Connected Industriesの実現に向けた今後の取組みとして「分野別」対応と「横断的」対応に分け、「分野別」対応として、①スマートものづくり、②自動走行、③ロボット、ドローン、④バイオ、ヘルスケアの4つ、「横断的」対応としては、①データ利活用、②IT人材育成、③サイバーセキュリティ、④人工知能研究、⑤知財・標準制度の5つを挙げています。

Society 5.0とConnected Industries

Society 5.0とConnected Industriesにはどんな関係があるのでしょうか。まず、Society 5.0ですが、これは政府の総合科学技術・イノベーション会議が策定した2016年度から5年間の科学技術政策の基本指針となる「第5期科学技術基本計画」の中で使われている言葉です。狩猟社会、農耕社会、工業社会、情報社会に続く第5の新たな社会で、サイバー空間とフィジカル空間(現実社会)が高度に融合した、いわゆるイノベーションによって作り出された「超スマート社会」を指しています。「超スマート社会」とは具体的には、第5期科学技術基本計画は次のように述べています。

「必要なもの・サービスを、必要な⼈に、必要な時に、必要なだけ提供し、社会の様々なニーズにきめ細かに対応でき、あらゆる⼈が質の⾼いサービスを受けられ、年齢、性別、地域、⾔語といった様々な違いを乗り越え、活き活きと快適に暮らすことのできる社会。」(第5期科学技術基本計画)

Society 5.0とConnected Industriesとの関係については、2017年5月30日の「未来投資会議」における世耕経済産業大臣の発言によれば、

「・・・多様なデータ、技術、人、組織がつながることで、新たな付加価値を創出し、社会課題を解決して、Society 5.0につなげていく、そういった産業のあり方をConnected Industriesと位置づけて、・・・・」
(5/30第9回未来投資会議 議事要旨http://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/miraitoshikaigi/dai9/gijiyousi.pdf より)

とあります。

また、経済産業省の資料では、「Society 5.0につながるConnected Industries」「“技術の変化”を“社会の変化”につなげるConnected Industries」といった標記がなされています。また、2017年5月30日の産業構造審議会の資料では、次のように記されています。

技術⾰新をきっかけとする第四次産業⾰命を踏まえ、⽬指すべき未来社会像であるSociety 5.0を実現するための産業の在り⽅。多様な⼈、組織、機械、技術、国家がつながり、新たな付加価値を創出し、社会課題を解決していくもの。

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(「新産業構造ビジョン」 ⼀⼈ひとりの、世界の課題を解決する⽇本の未来平成29年5⽉30⽇ 産業構造審議会 新産業構造部会事務局 http://www.meti.go.jp/press/2017/05/20170530007/20170530007-2.pdf より)

各国の産業戦略

日本の産業の在り方を示したものが「Connected Industries」とするなら、ドイツでは「Industrie 4.0」、アメリカではGEの「Industrial Internet」や「Advanced Manufacturing(先進製造戦略)」がよく話題になりますし、いろいろ具体的な取り組みも紹介されています。こうした国家戦略(Industrial Internetは違いますが・・)・ビジョン・コンセプトというのは、その他の国にでも見られます。

ヨーロッパを見ると、例えばフランスでは2020年に向けた国家戦略「Industry of the Future」が推進されています。イギリスでは、最先端技術知識と専門知識を応用した製品や生産プロセス、関連サービスを創造に焦点を当てたHVM(High Value Manufacturing Strategies:高価値製造)構想があります。さらに、スペインでは、スペイン独自の製造業モデル構築をめざす「コネクテッド・インダストリー4.0」があり、バスク州で先行して取り組んでいるとのことです。チェコにはインダストリー4.0をチェコ語にした「プルーミスル 4.0」があります。その内容は、技術、研究、セキュリティー、規格、法的適合性の展望、労働市場へのインパクト、教育、金融機関への展開など幅広いものとなっています。

アジアでは、例えば中国では、「製造強国」を目指し、2015年から2025年までの戦略を3段階で示した「中国製造2025 (Made in China 2025)」があります。インドでは、インドを世界の魅力的な製造ハブに発展させることを目指し、投資促進、イノベーション育成、人材育成、知的財産保護、高品質の製造インフラ構築を実現させる「Make in India」という取り組みがあります。

Industrie 4.0とIndustrial Internet

connected_industries_002_R(みずほ産業調査2015 No3 IoT(Internet of Things)の現状と展望―IoTと人工知能に関する調査を踏まえてーhttps://www.mizuhobank.co.jp/corporate/bizinfo/industry/sangyou/pdf/1051_all.pdf より)

 

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