破壊的技術、破壊的イノベーション

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破壊的技術とは何?

破壊的技術は「Disruptivetechnology」の訳ですが、disruptiveの動詞形disruptには、「秩序を乱す」「混乱をもたらす」といった意味もあるため、「破壊」という訳は誤解を招くとの指摘も一部にあります。いずれにせよ意味とすれば、それまでの常識的な価値観ではかなり劣るものの、新しい価値観、評価軸では優れた点を持つ技術のことを言います。この破壊的技術がもたらす変化を破壊的イノベーションと言います。

持続的技術とは何?

破壊的技術に対して持続的技術という言葉があります。市場において製品やサービスを継続的に改善・改良し、性能を向上させていく技術のことです。よくヒット商品が一つ出ると他社から次々と競合製品が投入され、大きな市場が形成されていきます。そうした市場においては、顧客ニーズを的確に捉え、性能・機能・品質を向上していかなければ生き残っていくことができません。このような性能・品質向上のための技術が持続的技術です。この持続的技術がもたらす変化を、持続的イノベーションと言います。

デジカメは破壊的技術

破壊的技術について話すとき、その例としてデジカメがよく取り上げられます。デジカメが商品として世に出たときは、30万画素ぐらいだったでしょうか?バッテリーの寿命も短く、おおよそ持ち歩くというには不便なものだったことを記憶しています。デジカメは写真の最も重要な評価軸である画質で当時の主流であった銀塩フィルム(カメラ)に圧倒的に劣っていましたし、携帯性でもはやり差がありました。まさに、従来の価値基準の下では従来製品よりも性能を低下させるものそのものでした。しかし、いくつかの優れた特長もありました。操作の容易さ、写真が見られるまでの時間の短さ、加工性、保存性の良さなどです。その後の画質の向上は飛躍的に向上し、町中からカメラ屋さんがなくなり、コダックも倒産に追い込まれました。破壊的技術が既存の優良企業をイノベーションのジレンマへと追い込み、市場を席巻してしまった典型的な例です。

Iotは破滅的技術か

マッキンゼー報告書から

2013年5月に、McKinsey Global Institute は「Disruptive technologies: Advances that will transform life, business, and the global economy」(破壊的技術:生活、ビジネス及び国際経済を変える進化)と題したレポートを発表しました。その中に2025年までに世界を変える12の破壊的技術が紹介されています。

技  術

実現される技術・波及効果

経済的影響力

1 モバイルインターネット 価格低下、モバイル・コンピューティング機器の能力及びインターネットの接続性向上 370-1,080兆円
2 知的労働の自動化 非構造的な指令や微妙な判断を含む知識労働を行うことができる知的ソフトウェアシステム 520-670兆円
3 モノのインターネット(IOT) データ収集、モニタリング、意思決定及びプロセスの最適化を行うための低廉なセンサーのネットワーク 270-620兆円
4 クラウドテクノロジー ネットワークやインターネットを介したハードウェア及びソフトウェアリソースの利用(主にサービス) 170-620兆円
5 先進ロボット工学 感覚、器用さ及び知性を改良し、能力が拡大したロボットにより作業の自動化や人の作業補助を行う 170-450兆円
6 自動走行車 人の介入が不要なもしくは介入を減らしたナビゲーション及び操作可能な車 20-190兆円
7 次世代ゲノミクス 高速かつ低廉な遺伝子配列解明技術、先進的ビッグデータ解析及び合成生物学(DNA記述) 70-160兆円
8 エネルギー貯蔵 後日利用するためのエネルギー貯蔵装置や貯蔵システム(電池を含む) 10-60兆円
9 3Dプリンティング デジタルモデルを基に材料を層状に印刷することにより物体を作成する積層造形技術 20-60兆円
10 先端材料 特殊な特性や機能(強度、重量、伝導性)を持つよう設計された材料 20-50兆円
11 先進的エネルギーの探求と回収 非従来型の石油及びガスを経済的に採取することを可能とする探索及び回収技術 10-50兆円
12 再生可能エネルギー 気候への悪影響が少ない再生可能エネルギーによるエネルギー産出 20-30兆円

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・(マッキンゼーレポートhttp://www.mckinsey.com/insights/business_technology/disruptive_technologies)

※参考資料:(総務省http://www.soumu.go.jp/main_content/000283413.pdf)

IOTは破壊的技術として上位にあげられ、その経済的影響力も非常に大きなものとなっています。Sの他上位に揚げられている「モバイルインターネット」「知的労働の自動化」「クラウドテクノロジー」「先進ロボット工学」「自動走行車」や「再生可能エネルギー」においても、IOTの技術が基盤となっています。そう考えると、iotが産業のみならず社会の構造や人々の暮らし影響に与える影響は非常に大きなものとなっていくのではないでしょうか。まさにiotによって破壊的イノベーションを起きるといえるかもしれません。

「2014 KPMG Global Technology Innovation」から

「2014 KPMG Global Technology Innovation」はオランダに本拠を置くコンサルティング会社KPMGが技術者やビジネスリーダーを対象に、破壊的テクノロジーに対する意識、技術革新を阻む障害、新興技術が与えるビジネスへの影響について行ったアンケート調査の報告書です。

報告書によると、今後消費者にとって有効になるであろうテクノロジーとして、クラウドコンピューティング、モバイル、3Dプリンティング、バイオ/ヘルスケアについでiot(モノのインターネット)が挙げられています。

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また、ビジネスリーダーの20%は、IoTが利益に結び付く技術であると考えており、ホームオートメーション(14%)、監視/セキュリティ(12%)、ソーシャル(12%)も、今後、利益拡大につながるテクノロジーだと回答しています。

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一方、テクノロジー企業のイノベーションの追求を制約あるいは制限する要因について、34%が抑圧的な規制政策をあげています。挙げ、27%がROI(投資対効果)をうまく示すことが障壁になっていると答えています。また、セキュリティ(27%)、テクノロジーの複雑化(22%)などもイノベーションを阻害する要因として上位に挙がっています。

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(2014 KPMG Global Technology Innovation https://techinnovation.kpmg.chaordix.com/static/docs/Tech_Innovation_Publication_Web_01-22-15.pdf より)

(TechTarget ジャパンhttp://techtarget.itmedia.co.jp/tt/news/1409/25/news08.html より)

 

(執筆中)

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