日本のeコマース市場

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電子商取引に関する市場調査

経済産業省は、132ページからなる「平成28年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)」報告書を2017年4月24日に公表しました。報告書では、国内のBtoC及びBtoB、 CtoCの市場規模や日本、アメリカ、中国間の越境EC市場規模等について書かれています。国内のCtoC-EC市場実態では、シェアリング市場、リユース市場、ネットオクション市場、フリマアプリ市場などについて実態や展望等について記されています。

日本の BtoC-EC 市場規模

日本国内のBtoC-EC市場規模は、物販系分野、サービス系分野、デジタル系分野を合わせて15兆1,358億円で、うち内物販系分野は8兆43億円となっています。物販系分野のEC化率(※1)は5.43%で、前年が4.75%ですので前年比0.68ポイントの伸びとなっています。

ちなみに、日本のEC化率が国際的な比較でどの程度に位置するのかよくわかりませんが、eMarketerが2014年12月に発表した資料では、2014年の日本のEC化率を4.9%として、世界の10位でした。1位はイギリスで13.0%、2位が中国で10.1%となっていました。

また、物販系におけるスマホ経由のBtoC-EC の市場規模は 2 兆 5,559 億円で、これは8 兆 43 億円の 31.9%になります。前年比では4.5ポイントの増となっています。
物販系で市場規模の大きいのは「衣類・服装雑貨等」、ついで「食品、飲料、酒類」「生活家電・AV機器・PC・周辺機等」と続いています。EC化率の高いのは「事務用品、文房具」の33.61%で、次が「生活家電・AV機器・PC・周辺機等」の29.93%ととなっています。

物販系分野内での各カテゴリーの構成比率(単位:億円)(%は構成比率)

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(平成28年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)報告書 平成29年4月 経済産業省商務情報政策局情報経済課 http://www.meti.go.jp/press/2017/04/20170424001/20170424001-2.pdf より)

サービス系では、旅行サービスが30,393億円で最も大きな市場となっています。伸び率では飲食サービスが前年比38.4%で3,292億円の市場規模となっています。

デジタル系では、オンラインゲームが最も大きな市場規模で1兆3,090億円です。これは、デジタル系分野全体の約8割を占めています。伸び率では、有料動画配信が前年比77.4%の伸びとなっており、市場規模も1,153億円となっています。

(※1)※経済産業は、EC化率を「全ての商取引金額(商取引市場規模)に対する、電子商取引市場規模の割合」としています。

日本の BtoB-EC 市場規模

日本国内のBtoB-EC市場規模は、狭義(※2)では204兆780億円、広義(※2)では291兆170億円で、EC化率はそれぞれ19.8%と28.3%で、狭義で前年比0.6%、広義で1.0%の伸びとなっています。

(※2)経済産業省は、狭義ECを「インターネット技術を用いたコンピューターネットワークシステムを介して、商取引(受発注)が行われ、かつ、その成約金額が捕捉されるもの。」、広義のECを「コンピューターネットワークシステムを介して、商取引(受発注)が行われ、かつ、その成約金額が捕捉されるもの。」と定義しています。

日本のネットオークション/フリマアプリ市場

ネットオークションの市場規模は10,849億円となっていますが、BtoB、BtoCを除くCtoC に限って見てみると3,458 億円となっています。

フリマアプリの市場規模は3,052 億円で、2012年頃から登場した新たなサービスですが、すでにオークションのCtoCに迫る市場規模になっています。

フリマアプリもネットオークションも販売及び購入で一番多いのは「レディースファッション」、次は「書籍、映像、音楽ソフト、ホビー」となっています。ただ、フリマアプリでは、販売・購入の3番目が「コスメ、香水、美容」、4番目が「インテリア」となっていますが、オークションは3番目が「メンズファッション」、4番目が「生活家電、AV機器、PC・スマホ」となっています。
この結果から、報告書ではフリマアプリは女性や主婦を中心に利用が広まっていると推測しています。

ec_2017_002_R(平成28年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)報告書 平成29年4月 経済産業省商務情報政策局情報経済課 http://www.meti.go.jp/press/2017/04/20170424001/20170424001-2.pdf より)

越境 EC 市場

越境 ECとは、本報告書では

「消費者と、当該消費者が居住している国以外に国籍を持つ事業者との電子商取引(購買)」

と定義しています。自国に所在する販売者からの外国製品の購入はここには含まれません。

日本の越境BtoC-EC(米国・中国)の総市場規模は2,396億円で、うち、米国経由の市場規模は2,170億円、中国経由の市場規模は226億円となっています。前年比では7.5%の増となっています。アメリカの日本及び中国からの購入額は前年比15.2%の増、中国の日本及びアメリカからの購入額は前年比32.6%の増となっていますので、それに比べると伸び率は低いようです。

また、2020年までの推移を想定した越境EC市場規模のポテンシャルの推計も出されており、それによれば、2016年と2020年を比較した場合、日本は約1.18倍、米国は約1.72倍、中国は約1.84倍の規模になると推計しています。

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(平成28年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)報告書 平成29年4月 経済産業省商務情報政策局情報経済課 http://www.meti.go.jp/press/2017/04/20170424001/20170424001-2.pdf より)

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