不老不死を目指すキャリコ(Google)

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Calico(キャリコ)

calico_004_R先日、グーグル傘下のキャリコがアンセストリーと提携したとのニュースがありました。グーグルはグーグルXと称して様々なプロジェクトを進めていますが、キャリコはあまりなじみがないかもしれません。 キャリコは2013年にCEOのアーサー・レビンソン氏とグーグルが設立した会社で、不老不死に取り組む医療ベンチャーです。Googleのラリー・ペイジ氏の言葉によれば、Calicoのテーマは老化に伴う運動能力や精神的な敏捷性の低下の改善から、肉体的・感情的な苦痛を強いる難病の克服までと幅広く、大規模かつ長期的にヘルスケアやバイオテクノロジーに挑戦していくとのことです。 ちなみに会社名のCalicoは「California Life Company」の略です。壮大なミッションを掲げ、Googleの大規模なクラウドと先進のデータマイニングを駆使するデータセンターをバックボーンにして、老化と病気の原因を探る研究に取り組んでいます。 また、CEO(最高経営責任者)のアーサー・D・レビンソン氏は2011年11月に他界したスティーブ・ジョブズ氏の後釜としてApple会長に就任したほか、遺伝子工学の先端企業ジェネテック、スイスの製薬会社エフ・ホフマン・ラ・ロシュの会長職を次々と歴任した経営者であり、ワシントン大学で理学士号を、プリンストン大学で生化学博士号をそれぞれ取得した科学者でもあります。

アンセストリー

ancestry_001_Rアンセストリーは1983年に創設された出版社を元にして、さまざまな資料アーカイブ会社を買収するなどして先祖のルーツ探しのビジネスで発展してきた会社です。 アンセストリー(ancestry)とは先祖という意味で、アンセストリーには、古いものでは、1575年にスコットランドやアイルランドからアメリカ大陸へ渡った船に乗っていた乗客名簿からアメリカの国勢調査はもちろん、婚姻記録、入国記録、移民記録、教会や学校の登録名簿、納税記録、兵役記録など多様な資料デジタル化し、そして検索可能にして保存しています。 さまざまな地域から集まった多民族国家であるアメリカでは自分のルールへのこだわりがあるのかもしれません。そうしたところにビジネスチャンスを見つけ発展してきたのがアンセストリーと言えます。 アンセストリーは現在、一般向けに遺伝子検査サービスを行っており100万を超える顧客の遺伝子情報があるとされています。また、会員数は200万人を超え、その人たちが約4.100万家の家系情報を同社のサイトに登録しています。データとして収録されている人数は110億人といも言われています。 こうした膨大なデータをもとに長寿な人の遺伝要因を突き止め、老化や老化関連の病気の発生を抑え、長寿を促進する治療薬の研究開発につなげたいというのがキャリコ(Google)のねらいのようです。

23andMe

23andme_001_R23andMeは、2006年、Webベースの一般消費者向け遺伝子検査「パーソナル・ゲノム・サービス(PGS)」を目指して、グーグル創業者セルゲイ・ブリン氏の妻で生物学者のアン・ウォイッキ氏とリンダ・アベイ氏、ポール・クセンザ氏によって創設された会社です。社名は人間が持つ23対の染色体からきています。 現在はブルーム症候群(Bloom Syndrome)の遺伝子検査キットの販売を行っています。ブルーム症候群とはまれな遺伝子疾患で、背が低いことと、がんになりやすいといった特徴があります。 23andMeは当初、254種の疾病マーカーを検査できる家庭用遺伝子検査キットの販売を計画していましたが、FDA(合衆国食品薬品管理局)が医療器具と分類し認可が必要としたため、今はブルーム症候群に限って販売しているようです、 ところで、このグーグルが出資する遺伝子検査会社23andMe とアンセストリーとの関係はどうなるのでしょうか?

AbbVie

abbvie_001_RAbbVie は世界有数のバイオ医薬品メーカーです。Calico は2014年にこのAbbVieと15億ドルを共同出資してゲノム研究所を開設しています。老化と関わりのある神経変性やがんの研究事業と治療薬の開発等を行うとのことです。AbbVieとしては、Calicoの研究・開発をサポートし、第2相試験の完了後に新薬の開発・販売を一気に進めるというねらいがあるようです。

 

グーグルが進めるヘルス関連の事業・プロジェクトは雲をつかむような壮大なチャレンジですが、ペイジCEOは、

「我々には、20歳の人の寿命を100歳に延ばすという明確な目標がある」「Googleにとっては、眼鏡のコンピュータ化も自動車運転の無人化も、がんや老化の抑止も、アルゴリズムの実装が基本テーマだ。正しいターゲットだけを撃ち落としていけば、10年か20年後に、寿命100歳のムーンショットは実現しているだろう」と述べています。(ヘルスプレスhttp://healthpress.jp/2015/05/100google.html より)

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