スマートウォッチ市場

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Pebbleの事業停止

Pebbleは、2012年にKickstarterで1000万ドルの資金を集め事業をスタートさせました。そして、直射日光下でも見えるEインクディスプレイを備え、バッテリが1週間から10日も持つという省エネで多機能なスマートウォッチを提供してきました。そんなPebbleですが、事業を終了することになったようです。

Fitbitが2016年12月7日のプレスリリースで「Acquires Assets from Pebble(Pebbleから資産を取得)」という見出しで、Pebbleから主要な人材とソフトウェア/ファームウェア資産を買収すると発表しました。プレスリリースには「The acquisition excludes the company’s hardware products.」と書かかれており、Pebbleのスマートウォッチは生産を終了することになるようです。

Pebbleも同日のWebサイトで、「Pebble’s Next Step」と題して、世界中で200万個以上を出荷したが、様々な要因によって独立した事業体として維持できなくなり。会社を閉鎖し、デバイスの製造をやめることを告げています。Webサイトによれば、ヘルプ機能やサービス品質が低下すること、製品保証のサポートができなるようです。
Pebbleはこのページの最後にマーク・トウェインの次の言葉を引用してメッセージを終えています。

“Twenty years from now you will be more disappointed by the things you didn’t do than by the ones you did. So throw off the bowlines, sail away from the safe harbor, catch the trade winds in your sails. Explore. Dream. Discover.” (今から20年後、あなたはやったことよりもやらなかったことに失望する。ゆえに、もやい綱を解き放ち、安全な港から船を出し、貿易風に帆をとらえよ。探検し、夢を見、発見せよ。)–Mark Twain

調査会社IDCが10月24日付けで公表したスマートウォッチの市場調査によれば、下図のようにPebbleは前年比で54.1%の大幅減となっていました。

smartwatch2016_002_r(IDC  https://www.idc.com/getdoc.jsp?containerId=prUS41875116 より)

スマートウォッチ市場の動向

前述の表にあるように、IDCの発表では、2016年第3四半期のスマートウォッチの販売台数は270万台となっています。昨年の同期が560万台ですので約半分になっています。Pebbleだけでなく、Appleも71.6%の減となっています。TOP5の中ではGarminのみが販売を増やしています。
下図は、2016年と2015年第1四半期から第3四半期の世界のスマートウォッチの出荷台数を比べたものです。2016年の第3四半期までは昨年ほどの勢いが市場にないようにようです。むしろ減少・縮小傾向にさえ見えますが、新型Apple Watchのアメリカでの店頭販売は9月16日であったことから買い控えの影響もあると言われています。

smartwatch2016_001_r(IDC資料よりキビテク作成)

2016年11月1日付けの東亜日報は、ドイツ統計ポータル「スタティスタ」のアップルウォッチの販売台数の減少を示す資料から、アップルの低迷はスマートウォッチ市場規の縮小につながっていると述べています。ドイツ統計ポータル「スタティスタ」では、アップルウォッチの販売は2016年第1四半期が220万台、第2四半期は160万台、第3四半期は110万台としています。
http://japanese.donga.com/List/3/02/27/772093/1 参照)

ガートナーの2016年12月7日付けニュースリリースには「High Abandonment Rates Indicate the Need for More Compelling Value Propositions to Drive Greater Adoption(より多くの魅力的な価値提案の必要性を示す高い放棄率)」というサブタイトルで、ウェアラブルデバイス(スマートウォッチ、フィットネストラッカー、仮想現実(VR)対応メガネとヘッドマウントディスプレイ(HMD))の利用状況を調べた結果を公表しています。
それによると、折角購入しながらも利便性を感じられないとして使わなくなった割合が最も高かったのは、フィットネストラッカーで30%、次がスマートウォッチで29%となっています。
http://www.gartner.com/newsroom/id/3537117 参照)

こうした傾向について、スマートウォッチがスマートフォンと切り離して使うことの機器的限界、スマートフォンとの差別化がはっきりしない、明確な使用目的をユーザに提供できていないといったことを要因としてあげられているようです。また、スマートウォッチは、スマートフォンを取り出さずに情報を得られるという利便性を強調したが、そもそも人はスマートフォンを取り出すことに不便さを感じていないのではないかといった見方もあるようです。

一方では調査会社Canalysの発表した報告書では、スマートウォッチ市場は2016年第3四半期の出荷台数は、Apple280万台、サムスン110万台以上、Fitbitは100万台となっています。
https://www.canalys.com/newsroom/media-alert-smart-watch-market-grows-60-q3-2016-apple-ships-28-million-units 参照)

IDCとCanalysでは数字に違いがあるようです。例えば、IDCではAppleが110万台としているのに対してCanalysでは280万台としています。また、IDCはFitbitをスマートウォッチに含めていません
今後、スマートウォッチの市場がどのように動いていくのか気になるところです。

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