サブスクリプション(subscription)

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サブスクリプション(subscription)

最近、「サブスクリプションサービス」という言葉をよく耳にするようになってきました。先日もNHKのラジオの解説でサブスクリプションを取り上げていました。

サブスクリプション(subscription)は、英語で「予約購読」「予約金」「定期購読」などの意味があるそうですが、内閣府の「平成29年度年次経済財政報告第3章技術革新への対応とその影響第2節」には、サブスクリプションを「定額サービス」としています。一般には、代金を払って商品を購入する買い切り型(売り切り型)ではなく、提供する商品やサービスの利用期間に対して対価を支払う方式と説明されることが多いようです。商品数やサービス回数に応じて課金されるのではなく、利用期間に応じて課金される方式です。言い方を変えれば、モノの所有に対価を払うのではなく、モノを使うコトあるいはモノが生み出すコンテンツに対価を支払うビジネスモデルと言えるのかもしれません。

KDDI調査レポート R&A「世界を席巻するサブスクリプションビジネス」では、次のように記されています。

ユーザから月額料金などを受け取ることで継続的なサービス提供やプロダクト販売を行う事業モデル。

(https://rp.kddi-research.jp/article/RA2018011 より)

レガシ―サブスクと最近のサブスク

サブスクリプションサービスの代表として、音楽配信の「Spotify」や動画配信の「Netflix」がよく取り上げられます、しかし、こうしたサービスモデルは昔から存在しています。新聞や牛乳配達、賃貸住宅、様々な公共料金などがそうです。これらもサブスクリプションモデルと捉えることができるようです。

しかし、近年のサブスクリプションサービス、いわゆるデジタルサブスクリプションと言われる音楽ストリーミング、映像、アプリ、電子書籍・・・などと全く同じというわけではないようです。専修大学の谷守正行氏の論文「サブスクリプションモデルの管理会計研究」では、ソフトウェア業界のモデルを念頭に次のように述べられています。

① 伝統的サブスクリプションモデル(定期購入取引モデル)

定義:「定期的な購読,購入,利用が契約されたフロー型ビジネスモデル」

② 新しいサブスクリプションモデル(期限付きサービス利用モデル)

定義:「 契約に基づく一定の期間内において,機能,品質,および価格が保証されたサービスを経常的に利用するストック型ビジネスモデル」

(http://ir.acc.senshu-u.ac.jp/index.php?active_action=repository_view_main_item_detail&page_id=13&block_id=52&item_id=11467&item_no=1 より)

同論文では、時間軸と数量軸という観点で両者の違いを示しています。時間軸で見ると、伝統的なサブスクリプションでは「定期的な一時点」であるのに対して、近年のサブスクリプションは「期間内は常に(経常的)」の意味に変化しており、数量の観点では、前者は回数や取引数は限定されているのに対して、後者はほぼ無制限という違いを指摘しています。

サブスクリプションサービスのメリット

サブスクリプションサービスの提供側のメリットとしては、「売り上げの平準化」「売り上げの安定化」「潜在的顧客層へのアプローチのしやすさ」「様々なデータの収集」「ユーザ管理のしやすさ」などが挙げられます。しかし、プロダクト販売に比べると利益の回収が長期になるため、初期価格の設定の難しさやサービスの導入時には企業にとってはかなりの負担がかかるというメリットもあるようです。また、継続してユーザに利用してもらうためには、常にユーザの興味を引く最新のツールやテクノロジー、サービスを提供していく必要もあります。

ユーザ側のメリットとしては、「低い導入コスト」「最新のツールが可能」「効果がでなければ一定期間後に解約可能」「リスクの軽減」「所有しないことによる管理コストの軽減」などが挙げられるようです。

サブスクリプションボックス(SB)

ユーザの趣味やニーズ、嗜好に合った商品を箱詰めして毎月定額料金で届けるというサービスです。食品・アルコール、キャラクターグッズ、ファッション・洋服、コスメ、ペット用品、書籍、お菓子、生活雑貨など様々なサービスがあります。

例えば、アメリカのBlue Apron は、月額250ドルで食材とレシピを定期配送してくれます。アメリカのMunchPakは、世界中のスナックを月額10ドルから配送してくれます。海外ではミールキットサブスクがメジャーなようです。他にも、ファッション関連では、月額159ドルで服とアクセサリを4つレンタルでき、交換も可能なアメリアのRent the Runway、コスメでは、月額10ドルで化粧品サンプルを届けてくれるアメリカのBIRCHBOXなどがあります。子供向けには、Bitsbox(プログラミング教育)、New Hobby Box、 KiwiCo(STEM教育)、We Craft Box(工作)などがあります。国内でも、ZOZOお任せ定期便、airCloset、めちゃかり、BLOOMBOXなど様々なSBが出てきています。

サブスクリプションボックスを、同じ商品を定期的に発送するサービスと利用者の状況に合わせて毎回違う商品を発送する2つのタイプに分けることもあるようです。後者のサービスの方の人気が高いようで、例えば、アメリカのStitch Fixは、スタイリストがAIを活用し、ユーザの好みや体形に合う商品(服や靴)を5つ発送してくれます。そしてユーザは、気に入ったものを購入、残りはアンケートと共に無料返品するという仕組みになっています。日本のairCloset も、月額6800円から、スタイリストが服選び、自分に合ったものを送ってくれるSBです。

ベビーギャップ(babyGap)の「アウトフィットボックス(OutfitBox)」は、コーディネートしたベビー服を3カ月ごとに届けるというものです。1回に付き70ドルですが、100ドル相当の商品が入っているそうです。サイズは子供の成長に合わせて毎回変更されます。

提供する企業側のメリットとしては、継続的販売による安定を得られること、最新の顧客の声を聴くことができ商品にいち早く反映できること、データが継続的に蓄積されることで商品選定精度が上がるということが挙げられるようです。また、ユーザ側からすれば、流行や自分の好みをいち早くかつ安価な値段で利用ができること、選択に要する時間を節約できること、届けられるボックスへのワクワク感などがあるようです。

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