サブスクリプションとリカーリング

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サブスクリプション

サブスクリプション(subscription)には、定期購読、予約金といった意味があり、サブスクリプションサービスというと提供される商品やサービスの利用期間に対して対価を支払うことを指します。数ヵ月から数年といった一定期間契約し、その間様々なサービスが定額で利用できます。

サブスクリプションサービスは特別新しいビジネスモデルというわけではありません。昔からあるものとしては、新聞や雑誌の購読などがサブスクリプションサービスの代表例かもしれません。今あるビジネスとしては、ソフトウェアなどで、一定期間ソフトウェアを使用する権利をサブスクリプション契約と呼び、その期間内にリリースされた新バージョンは無償でアップデートできたりオプション機能の提供やテクニカルサポートを受けたりできるというものがあります。例としてはadobeやOffice365などがあります。

また、音楽の配信サービスでは、1曲ごとに課金するのではなく、月額で定額料金を支払えば、その期間内は音楽をいくらでも自由に聴けるというようサービスがさかんです。例としては、アップルが2015年7月から始めた「Apple Music」などがあります。

モノを買い取る場合、初期費用が最も大きくなり、その後メンテナンスの費用が発生することがあります。サブスクリプションの場合は、ものを所有するというより借りるという感覚かもしれません。ですので、いらなくなればその時点で契約を解約すればいいですし、本当に必要なものか分からないときはお試しに使ってみる短期間の契約もあります。なによりも導入時に大きな費用がかからないのが大きなメリットかもしれません。さらに、契約期間中最新のテクノロジーを追加費用なく取り入れられというメリットもあります。

しかし、一方で利用期間が長くなると買い取りよりかえって高くついたり、メーカーが事業撤退したりするとサービスが受けられなくなるとか、契約を更新するごとに料金が上がる可能性があるというメリットもあります。

リカーリング

リカーリング(Recurring)には、繰り返される、循環するという意味があります。ビジネスにおいては、商品の売り切りでなく、継続的に収益を上げるリカーリング・ビジネスという考え方があります。携帯電話やプリンターのようにハードを安く売って通信やインクなどの消耗品で継続的に収益を得ていくようなビジネスです。継続した収益という点では、古くからある毎月料金を支払う電気代やガス代などもこのリカーリング・ビジネスといえます。

売り切り型では一時大きな利益があっても、人々の関心が薄れたり競合品が出たりすると直ちに売れなくなってしまいます。そこで一時の収益でなく、持続的で確実性の高い収益が見込めるモデルとして注目する企業が増えているようです。

サブスクリプションは、AdobeやOffice365のように一定期間サービスや商品を利用する権利を得るために定められた金額を月払いや年払いで支払っていきます。月払いや年払いという点ではリカーリングも同じですが、権利を買うというよりも使用料への支払いであり、金額も固定していないという点で多少違うようにも思います。

所有から利用へ

若者の車離れなど、モノが売れない時代であるとよく言われます。消費者の傾向がモノやサービスを「所有」から「必要に応じて利用」へと変化していることが要因として挙げられています。そのことは企業のビジネスにも変化を与えています。車の買い替えの周期が長くなっているように、モノの性能が向上し、なかなか壊れにくく、売り切りでは市場はすぐに満杯になってしまいます。そこで安定的な収益を得るために、モノを売り切るだけのビジネスからモノに細かなサービスを付け、むしろサービスで収益を得ようというサブスクリプションやリカーリングと言ったビジネスへの流れが強まっているようです。

そうした変化を引き起こしているのは消費者・顧客の意識や消費行動の変容だけでなく、IoTの進展も大きくかかわっています。センシングによってモノの最新情報が分かり、利用者の状況を捉えて様々なサービスを提供することが可能となってきたことです。例えば「テレマティクス保険」は、センサーで自動車のデータを収集し、運転特性に合わせて保険料を算出する自動車保険ですが、こうしたことが可能なのもIoTによるものと言えます。

IoTでつながることが、モノを所有する企業にとってもモノを利用する消費者にとってもメリットになる時代になってきていると言えそうです。

 

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