コンドラチェフの波

kondratieffcycles_002_R

コンドラチェフの波

コンドラチェフの波とは、景気循環の一種で、約50年周期(40年~70年のサイクル)の景気サイクルのことを指します。ロシアの経済学者コンドラチェフによってその存在が主張されたことから「コンドラチェフの波」とも呼ばれています。

この50 年という周期の要因は技術革新によるものとされています。例えば、ある分野で画期的な新技術が開発された場合、それに関連した産業が出現し、様々な製品が開発され一大好況が出現します。しかし、そうした新しい産業もいつかは飽和状態となり、製品も売れなくなってきて新たな技術革新まで景気の低迷が続くことになるというわけです。

産業革命から現在までの間にはこうした景気の大きな波が4つあったとされています。しかし、そのうねりを作った技術革新が何であるかは、人によって多少捉え方に違いがあるようですが、景気の波を支えた技術革新とは、例えば、1780 年ごろからの波では蒸気と鉄工など、1898 年頃から1940 年の波では電気と化学と捉えているようです。

このような「蒸気機関による産業革命」、「鉄道の建設」、「電気・化学・自動車」といったような技術革新により景気の循環があるサイクルで起きてくるという考え方がコンドラチェフの波(波動)と言われるものです。

kondratieffcycles_001

(日経ビジネスhttp://special.nikkeibp.co.jp/as/201307/mitsuibussan/vol3/ より)

他の景気循環

景気がある周期で変動すること「景気循環(景気変動、景気の波)」といいますが、コンドラチェフの波の他にも、在庫投資が起因で周期が約40か月のキチンの波、設備投資が起因で周期が約10年のジュグラーの波、人口の社会的増加とそれに伴う住宅建設投資が起因で周期が約20年のクズネッツの波などがあります。

 

景気循環 周期 起因 別称 発見・解明者
キチンの波 約40ヶ月 在庫投資 在庫(投資)循環、小循環、短期波動 キチン(生没年不詳)アメリカの経済学者
ジュグラーの波 約10年 設備投資 設備投資循環、主循環、中期波動 ジュグラー(1819-1905)フランスの経済学者
クズネッツの波 約20年 建築物の需要 建築循環 クズネッツ(1901-1985)アメリカの経済学者
コンドラチェフの波 約50年 技術革新 大循環、長期波動 コンドラチェフ(1892-1938)ソ連の経済学者

(フィナンシャル・アーティスト・アカデミー株式会社 金融大学http://www.findai.com/yogow/w00881.htm より)

次の波をけん引するのは?

コンドラチェフの波では、1950年ごろからの石油化学、電子、航空、宇宙といったイノベーションが第4の波で、そして、1990年頃からのコンピュータを基盤にしたディジタル技術、ネットワーク、バイオテクノロジー、ソフトウエア・インフォメーション・テクノロジー等が第5の波で今はその波が終わりを迎えようとしているとする考えがある一方、上図に示したように今を第4の波として、これからナノテクノロジー、ライフサイエンス、ビッグデータ、ロボテックス、人工知能がけん引する第5の波が起きてくるとする考えもあるようです。

また、次の波を起こすイノベーションについては、人類の抱えている環境問題、食糧問題、エネルギー問題、高齢化問題などを無視しては人々に受け入れられないであろうと考えられ、次の波のキーワードに「持続可能性」を挙げている識者もいるようです。下図のように、バイオミミクリ―、グリーン化学、工業エコロジー、再生可能エネルギー、グリーンナノテクノロジー等がそのけん引役となるという考えです。

 kondratieffcycles_003

(The Natural Edge Project  http://www.naturaledgeproject.net/Keynote.aspx より)

しかし、こうした技術も単独で成り立つわけではなく、それを支えるものはおそらくIOT、人工知能、ロボテックス、ビッグデータなどのテクノロジーなのではないでしょうか。そう考えると、感覚としてのセンサーなどのデバイス、神経としてのインターネット・通信技術、大脳としてのビッグデータ・人工知能、手足としてのロボットなどのテクノロジーの発展が、「持続可能性」の波を起こす原動力になるのかもしれません。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です