エクスポネンシャルの6D

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エクスポネンシャルの6D

Exponentialは「急激な」といった意味で、指数関数は「exponential function」です。エクスポネンシャルの6Dは、民間による月面探査レースで有名なXプライズ財団のCEOであるピーター・H・ディアマンティス(Peter H. Diamandis)氏が提唱するエクスポネンシャルな成長を説明するフレームワークです。ちなみにピーター・H・ディアマンディスは、15を超える宇宙・ハイテク関連の会社を創立した起業家であり、人工知能の世界的権威であるレイ・カーツワイル(Ray Kurzweil)博士とともにシンギュラリティ大学(Singularity University)を創立した一人でもあります。マサチューセッツ工科大学で分子生物学と航空工学の学位を、ハーバードメディカルスクールで医学の学位を取得しています。また、2014年にはフォーチュン誌の「世界の偉大なリーダー50人」に選出されています。

6Dとは?

ピーター・H・ディアマンティス氏が提唱する6つのDとは、「Digitalization(デジタル化)」「Deception(潜行)」「Disruption(破壊)」「Demonetization(非収益化)」「Dematerialization(脱物質化)」「Democratization(民主化・大衆化)」です。テクノロジーの進化は、この「エクスポネンシャルの6D」という道筋をたどると述べています。

〇 Digitalization(デジタル化)

指数関数的な成長は、デジタルな表現・保存・交換が可能になったことによって始まったというわけです。

〇 Deception(潜行)

デジタル化によるイノベーションはすぐに起きるのではなく、しばらくは日の目を見ない期間があり、徐々に成長が上向き、ある時点でエクスポネンシャルな成長が起きるというものです。

〇 Disruption(破壊)

既存の市場を破壊するイノベーションを起こす技術もはじめはつまらないものに見えるが、気付いた時には業界全体が歯かいされ、誰の手にも負えないスピードでイノベーションが起きてくるというわけです。

〇 Demonetization(非収益化・脱収益化)

かつて高額な料金がかかった長距離電話はSkypeやLINEの無料通話機能で無料になり、カメラもフイルムからデジカメに代わってフイルムの現像代が不要になったように、モノやサービスに払われていた対価が消えるというわけです。

〇 Dematerialization(非物質化)

非物質化とはモノやサービスそのものが消えることを意味します。スマートフォンによって電話機、カメラ、ICレコーダー、ゲーム機、テレビ、CDプレーヤー、地図、新聞、辞書などの多くのものがアプリの一つになって取り込まれ、それらは今や消滅の危機にあるというわけです。

〇 Democratization(大衆化・民主化)

アプリ化によって機械よりもはるかに安く機械相応の機能を手に入れることができるようになります。エクスポネンシャルな成長の最終段階は、誰にでも手に届くものになる大衆化です。

exponential_001_R(総務省 IoT新時代の未来づくり検討委員会 産業・地域づくりWG これまでの議論の整理 2018年3月16日 川原構成員プレゼン資料出所:Will Weisman、2017 Singularity University Japan Summit 講演をもとにDTC作成 http://www.soumu.go.jp/main_content/000539159.pdf より)

つまり、科学技術の進化は、初めは何も起きていないかのような時代がしばらく続くが、ある時、破壊が起き、それまでの技術は新しい技術にとって代わられ、ビジネスの収益性も失われてしまう。そして、従来のモノは消滅し、それと同時に新しい技術は大衆化されていくというわけです。そして、テクノロジーの進歩は、人間が生きていくうえで必要不可欠なものを何不自由なく手に入るアバンダンス(豊かな社会)の到来をもたらすとピーター・H・ディアマンティス氏は考えているようです。

 

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